2022年5月31日
アディッシュ、いじめ匿名連絡サイト「スクールサイン」の2021年度集計結果を発表
アディッシュは26日、子どものいじめや悩みごとを学校に連絡できるいじめ匿名連絡サイト「スクールサイン」の2021年度の投稿結果を発表した。
2021年度に「スクールサイン」に寄せられた声で最も多かった内容は「学校や教員への苦情・不満」(24.5%)、次いで「いじめ」(18.3%)、「生活態度」(17.7%)。これら3項目はいずれも前年度に比べ投稿の割合が増加している。最も多くの投稿割合を占めた「学校や教員への苦情・不満」は、前年度(18.2%)から6.3%増加しており、その内容は新型コロナウイルス感染症に対する学校の対応への不安・不満のほか、児童生徒への指導に関する意見などが散見された。
「いじめ」に関する投稿は、前年度(10.8%)に対し7.5%増加、2021年度の集計で最も高い増加率となり、児童生徒がいじめの解決支援を学校に求めている様子が伺える。次に寄せられた割合が多かった「生活態度」は、前年度(13.1%)に対して4.6%増加している。
「いじめ」と「生活態度」の増加に共通している要因として、分散登校や在宅授業が全国的に実施されていた2020年度に比べ、2021年度は通常の登下校や対面授業が再開していることが挙げられる。
2021年度は、児童生徒の登下校や対面授業が再開され、2019年度以前の日常に戻りつつあったこともあり、対面でのコミュニケーション増加に伴う「いじめ」と登下校時の公共交通機関利用のマナーに関する「生活態度」が、2020年度に比べて増加した結果となった。
「いじめ」における被害者本人による投稿割合は、前年度の17.7%から7.9%増加した25.6%を占めており、自身がいじめの被害にあっていることにSOSを出している割合が増えた。「いじめを含む投稿全体」でも、被害者本人からの割合が、前年度の21.5%から10%増加した31.5%。「スクールサイン」が、第三者のいじめや心配事を連絡する目的だけでなく、自身が抱えている悩みやトラブルを伝えるツールとしての活用が増えている。
「いじめ」に関する投稿割合の増加に伴い、「被害者名あり・加害者名あり」の投稿が14.3%と前年度(12.8%)よりも1.5%増加。また「被害者名あり・加害者名なし」は、前年(41.1%)より15.5%減少した25.6%、「被害者名なし・加害者名あり」は、前年(23.8%)より8.2%増加した32.0%になった。
これは、「スクールサイン」に寄せられた声とその割合の結果から2021年度に最も多い「学校や教員への苦情・不満」に分類される投稿で、”教員の個人名を加害者として記載し、被害者となる特定の児童生徒名は記載のない訴えが多かった”ことによる。
曜日別の投稿は、平日終盤の木曜日(18.3%)と金曜日(18.4%)の合計で36.7%を占める結果。その週にあったことを週の終わりにまとめて投稿するケースが多く見受けられる。時間帯別の投稿では、深夜帯(2時台~5時台)の投稿が1.5%と前年度(4.9%)より3.4%減少、朝の登校時間帯(6時台~8時台)は8.7%と前年度(2.8%)から5.9%増加したことや、放課後の下校時間帯(15時台~17時台)は19%と前年度(12.5%)より6.5%増加したことから、対面授業の再開により生活リズムが正常化していることが考えられる。
関連URL
最新ニュース
- オーディーエス、2024年度の鳥取県GIGAスクール運営支援センター業務を受託(2024年4月19日)
- AmbiRise、電子請求サービス「Haratte」の導入で釧路市の学校・教委の支払業務が85%削減(2024年4月19日)
- 子育て環境、8割の保護者が「地域間格差がある」と回答、特に「子育て施設・設備」で実感 =トラストバンク調べ=(2024年4月19日)
- 小中学生の60%が「新学期に学校に行きたくないと感じたことがある」=ニフティ調べ=(2024年4月19日)
- 保護者の6割以上が子どもの自主学習をサポートしている=明光義塾調べ=(2024年4月19日)
- 国公立大学現役合格者の勉強時間、高3で休日6時間以上が48.6% =じゅけラボ予備校調べ=(2024年4月19日)
- 東京理科大、「デジタル人材」を育成する学部・学科を2026年4月に新設(2024年4月19日)
- 東京経済大学、高校生向けのオンライン講義「東経大ライブ」26日から全10回配信(2024年4月19日)
- 東京大学とNTT東日本、地域循環型社会の実現に向け産学協創協定を締結(2024年4月19日)
- 国立高等専門学校機構、「第3回 高専GIRLS SDGs×Technology Contest(高専GCON2024)」開催(2024年4月19日)