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2022年8月25日

個別最適な「すららドリル」で児童自ら学びをデザイン/つくば市立島名小学校

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つくば市立島名小学校は、「教えから学びへ ~個別最適な学びと協働的な学びの実現~」を校内研修テーマに、積極的なICT活用を展開している。EdTech導入補助金事業で2021年8月下旬からAI×アダプティブ教材の「すららドリル」(すららネット提供)を取り入れ、2022年4月から本格導入した。同校の田上和久校長、中祖麻衣子教諭(2年生担任・研究主任)、押野香菜教諭(5年生担任)、6年生児童2名に話を聞いた。

つくば市立島名小学校

前任校での経験から個別最適な学びに「すららドリル」を導入

全校児童数818名、32学級の大規模校であるつくば市立島名小学校。Windowsタブレットがつくば市から配布され、今年度より児童1人1台の端末環境が整った。この4月から「すららドリル」を本格導入し、現在は2年生から6年生までが活用している。

児童を見守る田上和久校長

同校に赴任して2年目という田上校長は、前任校であるつくばみらい市立小張小学校在任時に、EdTech事業を推進する中で「すららドリル」と出合った。学校教育における今後のICT活用の重要性を見据え、すららネットに直接連絡を取り、市内の 9小中学校とともに導入を進めた。小張小学校では子どもたちが飛びつくようにドリルに打ち込む姿を見たという。その後、転任となった現在の島名小学校でも「すららドリル」を活用したいと導入を決定。「これからは個別最適な学習が必要であり、ぜひ取り入れたいと考えました。一人ひとりが異なった学習を進められて、間違っても繰り返せる。学習ログを確認すれば、さらに個別の新たな課題とそれに対応した配信もできます」と、田上校長は「すららドリル」導入の理由を話す。

すららネットの社員が来校して研修する機会を設ける一方、前任校時代の経験をもとに、昨年は田上校長自ら職員研修で大型電子黒板を使い「すららドリル」の使い方を教員に伝えたという。授業で使い始めていくと児童たちの関心が高まっていった。その様子を保護者にも積極的に伝えていったという。

3年生では、授業で学習した範囲のテストを定期的に実施し、自動復習登録機能で一人ひとりの苦手に応じたユニットを宿題として配信している。その後、同範囲でテスト(2回目)を行うと、点数が向上する成果も見られた。

3年生の点数向上結果
 (オレンジ部分が2回目の点数が1回目の点数以上だった児童)

自ら学びをプランニングするなど「すららドリル」を使いこなす6年生

日頃から「すららドリル」をよく使うという6年生の2名に話を聞いた。

タブレットを操作する児童

「すららドリル」の良さを尋ねると、「“定期テスト”を作るのに、教科書別に選べて、自分の学習に合った作成ができるところ」とY・Hさんはためらいなく答える。すららをすっかり使いこなしている様子だ。

「すららドリル」の機能の1つ「ラーニング・デザイナー」を使うと学習の設計・管理を簡便に行える。1日単位から週・月・学期といった長期的な学習活動も自由に設計でき、小テストなど、つまずいている箇所の復習を組み込むことも可能。教員が個々の児童に対して設定できる機能ではあるが、児童自ら課題を設定することもできる。

その他にも、「選択問題と文章題など、答え方が複数あるところも好きです。採点も早くてすぐに解答・解説が出て、次の問題にどんどん進んでいけます」と設問やスムーズな動作も気に入っているようだ。

Y・Hさんは、昨冬、学年やエリアを問わず全ての「すららドリル」利用者同士が総学習時間など努力を競い合う大会「すららカップ」に参加した。「普通に勉強するより、全国の人たちと競い合えるので、進んで勉強したくなるところが良かったです」と振り返る。家では1人で頑張り、学校では友だちと楽しく学べたという。結果、総学習時間は10時間を達成。「今度は皆勤賞やニアピン賞も狙ってみたいし、20時間を目指したい」と今後の目標を語ってくれた。

「すららドリル」を使った授業風景

J・Fさんも「すららドリル」に熱心に取り組む一人。やはり、選択や記述などさまざまな設問があって面白いと感じるという。「最近は毎日使っています。宿題や自分で設定した課題で知識をどんどん吸収するためです。問題が充実しているので何度でもやり直せます」と積極的だ。予習として自ら設定した課題が、後々、先生から課題で出題されることもあり、繰り返し学べる良さがあると話す。また、「すららドリル」を使うことでパソコン操作に慣れ、徐々に早く答えられるようになったという。

J・Fさんは今年、「すららアクティブ・ラーニング」に挑戦した。「すららアクティブ・ラーニング」とは、答えのないテーマについて参加者同士が考える中で、21世紀型スキルを鍛えていくイベント。(1)専用SNS「すららチャットマップ」での議論、(2)オンライン討論会、(3)校舎内のチームでのレポート作成、(4)選抜チームによるレポート発表会&表彰式と4つのフェーズで構成されている。

「全国の仲間と一緒に同じ体験をできる機会は今まであまりなかったので本当に楽しかったです。レポート作成ではイラストを描いたり飾り付けしたり楽しめました」と参加した感想を語ってくれた。仲間と協働し分かち合う喜びを感じたようだ。

すららの活用で学ぶ楽しさを見出した様子の2人。自分で学習をデザインし調整する力や挑戦する姿に、「個別最適な学びの最先端を感じる」と田上校長も感嘆する。

すららの各イベントへの参加は、担任教諭が呼びかけたところ、自主的に申込む児童もいたという。同校は、昨冬の「すららカップ」学校対抗戦で4位に入賞。学校対抗戦内の個人部門でもMVPを受賞した児童がいるなど優秀な成績を収めている。

2年生は「すらら」に夢中、学び合いが広がる教室

2年生(全4クラス)は、国語・算数の2教科で「すららドリル」を活用。授業では練習問題が早く終わった児童に「すららドリル」を取り入れたり、毎日の宿題として国語と算数からユニットを1つずつ出題したりしているという。

中祖麻衣子教諭
 (2年生担任・研究主任)

昨年まで紙の計算ドリルを使っていたが、ソフトを使ったタイピングの練習などで児童たちはタブレットの使い方に徐々に慣れてきている。学校では得意な児童が不得意な児童に教えるなど学び合いの場面が多く見られるという。

中祖(なかそ)教諭は、「2年生は、1年生の時に端末の支給が遅かったこともありタブレットをあまり使えなかったのですが、2年生になってできることが各段に増え、みんな夢中で『すららドリル』に取り組んでいます。逆にやりすぎるほどで、適度に時間を決めてやりましょうと伝えています。それだけ夢中です」と児童の様子を語る。

教員研修 にも端末を活用

学習管理画面をよくチェックするという中祖教諭。「課題の達成率など全員の学習状況が一目でわかります。毎日しっかりこなす児童もいますし、取り組めていない児童には個別に声かけなどしています」と学習状況を確認しながら指導にも反映している。

同校では、ICTを効果的に活用するため「パターン・ランゲージ」という教員研修を毎月行い、教員同士で情報を共有し合うという。「得意な先生から教えてもらいますが、他の先生からも、苦手なりに頑張って取り組んだら上手くいったという事例や失敗談も勉強になります」と中祖教諭。先生同士が日頃の経験などを持ち寄り、多角的な視点でICT活用を学んでいるようだ。

教科別で「すららドリル」の使い方を工夫、より自律を目指す5年生

押野香菜教諭(5年生担任)

5年生(全4クラス)は、国語・算数・理科・社会の4教科で「すららドリル」を活用している。押野(おしの)教諭は、「児童自身が学習管理をする意味でも、1日ずつというより、単元が終わる頃にまとめて課題を出して、日にちを決めて終わらせるように指導 しています」と話す。児童は自分のペースに合わせながら学習をプランニングして進めているという。

夏休み期間の国語・理科・社会は、まずテストを配信して、その結果で復習登録を行う計画だという。「ただ、算数は児童によって学力に差があり、テストではどうしても時間に迫られる感じがあるため、ユニットで配信して時間までに終わらせる形を取ります。自分の苦手が出てくれば、それを自分で選びとって取り組むという流れになると思います」と押野教諭は教科によって「すららドリル」の使い方を変えている。

学年をさかのぼった学習ができることも「すららドリル」の良さ。忘れてしまっている学習も、「すららドリル」なら復習しながら学べる。「新しい単元に入る前には、それと系統性のある他の学年の問題を配信してそこから思い出していくようにすると、単元の終わりには5年生での内容がよりスムーズに理解できるようになっています」(押野教諭)。

また、クラスによって授業の進度や内容に違いがでないようにするため、4人いる担任教諭で各教科を分担し、「ラーニング・デザイナー」を使って課題を作成、それを全4クラスで一斉に配信することで学習内容を全員がもれなく習得できるようにする工夫もしている。

ICT活用は日常化してきたが、スムーズにいかないことも時にはあると明かす押野教諭。「もっと効果的に使えるよう私も勉強したいと思いますし、子どもたちも5年生なので、こちらから配信される課題だけではなく、自分の弱点に気づいて、自分から『ラーニング・デザイナー』を活用できるようになれたらいいなと思います」と、期待を込めてこれから目指す目標を語ってくれた。

「子どもたちはICTをもっと有効的に使えるようになると思います」と田上校長。そのうえで、「今後は、私たちが児童の学習ログを可視化して、いかに活用するか。そこが個別最適な学びの本当のスタートなのだと思います。自分で自分の学び方を調整できるようにすること。子どもの学びを保証するために、私たち教師も学び続けなければ」と、その先に発展的な学びがつながっていくことを強調した。ICTを上手く取り入れて子どもたちが楽しく学習でき、一人ひとりの能力を育み、皆が幸せになれる学校でありたいと抱負を語った。

関連URL

つくば市立島名小学校

「すららドリル」

「すららカップ」

「すららアクティブ・ラーニング」

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