2023年3月10日
情報通信業で働く女性の割合、日本は47カ国中30位、IT学生の女性比率は最下位 =ヒューマンリソシア調べ=
ヒューマンリソシアは8日、IT分野におけるジェンダーギャップに関するグローバル調査の結果を、「データで見る世界のITエンジニアレポートvol.8」として発表した。
情報通信業で就業している女性の割合を、データが取得できた47の国・地域別でみると、最も高いのは、41.8%の台湾、次いで40.4%のマレーシア、そして38.2%のベラルーシが続いた。日本は28.9%で、47カ国中30位。
10位以内には、36.8%のフィリピン(6位)、34.9%のタイ(10位)と、アジアから4カ国。1位の台湾は、ジェンダー平等に力を入れていて、特にIT分野での女性活躍を国を挙げて促進していることが知られている。
続いて、情報通信業就業者における男女間の賃金格差(女性の賃金平均÷男性の平均賃金で算出)について、データを取得できた41の国・地域別で調査した結果、パキスタン、エジプト、フィリピンの3カ国では、男性より女性の賃金の方が高い。日本は20位で、米国は16位、フランス21位、イギリス24位、韓国29位だった。
情報通信学専攻の大学卒業者において女性の占める割合を、データが取得できた37カ国にて調査したところ、1位スウェーデン(39.2%)、2位ギリシャ(33.0%)、3位エストニア(32.1%)。1位のスウェーデンは、就業者におけるIT技術者の比率が世界1位、3位のエストニアは同6位で、男性・女性ともに、IT技術者を目指す人が多い。
一方、日本は、9.2%で最下位。韓国は6位(27.9%)、米国は13位(22.4%)で、37カ国で10%を割ったのは日本だけだった。
同レポートでは、国際労働機関(ILO)および経済協力開発機構(OECD)や各国の統計データをベースに、情報通信業就業者に占める女性の割合、男女の賃金格差、およびIT卒業生に占める女性の割合について調査している。
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