2022年12月16日
世界のIT卒業者数、日本は3.2万人で6位だが減少傾向 =ヒューマンリソシア調べ=
ヒューマンリソシアは15日、世界の大学などにおけるIT分野の卒業者について独自調査した結果を、「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.7」として発表した。
それによると、OECDの統計データで直近5年間のデータを確認できた37カ国について、情報通信技術関連(Information and Communication Technologies)を専攻した卒業者の人数について調査したところ、5年間の年平均増加率は7.8%で、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者数が増えていることが分かった。
また、情報通信技術関連専攻の卒業者数を国別にみると、37カ国のうち、1位は19.5万人の米国で、続いて、ブラジルが2位(5.3万人)、メキシコが3位(3.9万人)にランクイン。
国別に、過去5年間の卒業者数について、年平均増減率をみると、1位は36.8%増のメキシコ、2位は26.6%増のポルトガル、3位は25.6%増のオーストラリア。米国は7.2%増で17位だった。
一方日本は、卒業者数では、3.2万人で世界6位だったが、過去5年間の平均増減率は▲1.3%と減少しており、37カ国中32位。
IT技術者不足が叫ばれる中、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者が減少している結果で、さらなるIT人材不足が懸念される。なお、韓国は卒業者数では2.9万人の9位、増加率では3.5%増で26位だった。
さらに、各国のIT技術者数に占める情報通信技術関連卒業者数の割合をみると、最も割合が高いのがメキシコの22.2%、次いでトルコの13.5%、オーストラリアの11.3%。これらの国では、IT卒業者の増加が、IT技術者増に寄与していることが予想される。
こうした中、日本は25位と、IT技術者数に占めるIT卒業者の割合は2.4%に留まった。なお、米国は3.8%の15位、韓国は3.7%の18位だった。
同様に、OECDの統計データにて、STEM関連分野(Natural sciences、mathematics and statistics)を専攻した卒業者の人数について、直近5年間のデータを確認できた37カ国を対象に調査したところ、5年間の平均増減率は1.4%増だった。2017年以降微増していたが、2020年は▲1.5%の微減。
国別にみると、28.1万人の卒業者数を輩出している米国が1位で、2位以降は8.2万人のオーストラリア、7.3万人のイギリスが続いた。過去5年間の増減率では、1位は27.5%増加したフィンランド、2位はハンガリーで13.1%増加、3位はオランダで8.7%増加。
一方日本は、卒業者数は2.5万人の10位だが、増減率では5年間で▲0.3%と減少しており、37カ国中22位だった。
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