2023年10月20日
小中高生の保護者の過半数が「子どもの職業選択に生成AIの影響ある」=栄光ゼミ調べ=
Z会グループの栄光が運営する進学塾「栄光ゼミナール」は19日、小学1年~高校3年生の子どもを持つ保護者2836人を対象に実施した、「小中高生の家庭の職業観に関する意識調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、保護者に、子どもの将来の職業について子どもと話したことがあるかを聞いたところ、小学生保護者の96.2%、中学生保護者の94.5%、高校生保護者の95.7%が「話したことがある」と回答。
「話したことがある」と回答した保護者に、どのような機会に子どもと話したことがあるかを尋ねたところ、小学生保護者は「日常会話の中で、職業について話題にあがったとき」が最も多く83.8%。
中学生保護者は、小学生保護者よりは割合は低いものの「日常会話の中で、職業について話題にあがったとき」が最も多く76.2%、高校生保護者は「受験など子どもの進学・進路を考える時」が最も多く81.0%だった。また、高校生では「学校内のコース選択や文理選択など履修選択をする時」も半数以上にのぼった。
子どもには将来就きたい職業があるかを聞いたところ、小学生保護者の68.2%、中学生保護者の46.1%、高校生保護者の56.1%が「ある」と回答した。
子どもに将来就きたい職業があると回答した保護者に、その職業に就くために、子どもが取り組んでいることや努力していることがあるかを聞いたところ、小学生保護者の65.9%、中学生保護者の67.2%、高校生保護者の85.6%が「取り組んでいることや努力していることがある」と回答。
将来就きたい職業がある子どもは、その目標に向かって努力する傾向が大きいことが分かった。特に高校生は、将来の職業が小学生・中学生よりも具体的になり、その実現に向けて取り組んでいることがある割合も高くなると考えられる。
将来、子どもが就く職業について、保護者として気にかけたいポイントを聞いたところ、小・中・高生の保護者とも、最も多かったのは「子どもの好きなこと・得意なこと・資格が生かせる」で、いずれも8割超。そのほか、「収入」「個人の働きやすさへの施策・取り組みが充実している」「安定していて長く続けられる」も多かった。
小・中・高生の保護者の割合を比較すると、「収入」は小学生保護者の方がより重視している傾向にあり、高校生保護者と比べて8.3ポイント多かった。「安定していて長く続けられる」は、高校生保護者がより重視している傾向にあり、小学生保護者と比べて11.4ポイント多かった。「グローバルに活躍できる」は小学生保護者が最も多く、中学生保護者と比べて5.8ポイント多かった。
また、生成AIの影響について、保護者自身の仕事や生活に与える影響と、子どもの将来の職業選択に与える影響について、保護者に聞いたところ、保護者自身の仕事や生活に与える影響については、小・中・高生の保護者とも「そう思わない」が「そう思う」よりも多い傾向だった。
一方で、子どもの将来の職業選択に与える影響は、「そう思う」と回答した保護者が過半数を占めた。特に、小学生保護者では64.9%にのぼり、約3分の2の保護者が、「子どもの将来の職業選択に生成AIが影響を与える」と考えていることが分かった。
子どもの職業観・勤労観を育むため、家庭で取り組んでいることを尋ねたところ、「土日に働いている人や、夜中に働いている人もいることなど、どんな仕事も子どもから質問されたら説明している」(小3の保護者)、「なりたい職業の人がいる場所に頻繁に通い、どうすればその職業につけるのか、調べたり考えたりする時間を増やしている」(小5の保護者)などの声が寄せられた。
この調査は、「栄光」の教室に通う小学1年~高校3年生の子どもを持つ保護者を対象に、9月2日~12日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は2836人。
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