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2024年5月31日

他校の取り組みが分かる!熊本国府高等学校のICTを活用した授業実践事例『数学』を紹介

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余弦定理を利用し練習問題を解く授業
授業支援機能を活用し提出された解答をその場で解説


熊本国府高等学校 〈熊本県〉 草原 俊寛 先生 教科:数学 指導学年:全学年

校訓・学校の教育目的

礼節 創造 自立

本校には建学の精神があります。その中の一節が「真に役立つ人材の育成」です。社会に出て、活かされるような生徒を育てていきたいと思っております。また2021年の創立80周年を期に、この10年間のキャッチフレーズとして「君への追い風 はじめる物語(ストーリー)」というものを定めました。みんなが一人一人の追い風になろう。そして先生方も保護者の方々も地域の方々も、本校生徒の追い風になっていただきたい。このような気持ちで、教育を進めています。

ICT教育の課題・テーマ

ICT教育は最近導入されたものですから、アレルギー反応を持っていらっしゃる先生も少しいるかな、と感じています。そういう先生方も一生懸命、自分ができることを行っていただいているところですが、このICT教育への取り組みの格差が、一番の課題だと思っています。ICT教育は、様々な教育現場で役に立つシステムになっていきます。今後、生徒たちの学習の向上のために、全校で取り組んでいきたいと考えています。

端末整備状況

本校は、令和4年度から一人一台端末を学年進行で行っております。令和5年度現在、一年生と二年生は一人一台端末を持っており、来年度になりますと、全学年が持つ状態になります。

ClassPad.net導入に至った経緯と理由

オンライン辞書機能の存在、そして生徒たちが主体的に学べ、リアルタイムで先生方が返信できることが利用している理由です。

元々カシオの電子辞書を使用していましたが、ICT教育を導入するにあたっては、電子辞書と、それに加えてICT端末の両方を持たせるのはいかがなものかという議論がありました。ClassPad.netにはオンライン辞書機能が備わっているため、電子辞書は持たなくて良い。そこが導入の一番のきっかけでした。ClassPad.netにはオンライン辞書機能の他にも、様々な機能があります。先生方の「他の機能もどんどん使っていこう」という積極的な取り組みから、ClassPad.netを本格的に導入させていただきました。生徒たちが主体的に学んでいく、リアルタイムで先生方が返信できる、というところがClassPad.netを利用している理由です。

授業の流れとClassPad.netの活用方法

STEP1
予め用意してあった資料をプロジェクターで投影し、解説を書き加えながら、テーマである「余弦定理」の解説を行う。


STEP2
ClassPad.netで練習問題を配布し、解き終わった生徒から解答を提出BOXへ。(ClassPad.net上で書いても紙のノートに書いて写真での提出でも可とする。)


STEP3
提出された解答を確認しながら、直すべき点をその場で指摘していく。躓いている生徒に対しては、より丁寧に解説する。

 

 

STEP4
授業中に解ききれず提出できなかった生徒は、自宅からClassPad.netで提出する。

 

 

 

デジタル社会におけるネット検索の弊害や上手な付き合い方とは

現在のインターネットには、数々の誤った情報があると言われています。様々な新しい情報を、すぐにネット上で探し出すことができますが、その情報が正しいかどうかを判断する力が必要ではないでしょうか。今後は、さらにそのような力を養っていく必要があると思います。

 

他教科でのClassPad.netの活用状況

国語と英語で活用していると聞いています。ClassPad.netにはオンライン辞書機能が入っていますので、国語では構文の単語を調べたり、漢字を調べたりすることに活用されていると思われます。英語でも、当然単語を調べることに活用していると思います。また英語については、リスニングにも活用している先生がいると想像しています。

宿題や自宅学習でのClassPad.netの活用機会

授業の展開によっては、演習などをやらせることができない時もあります。そんな時にはClassPad.netで生徒たちに課題を配布し、自宅学習としてやってもらい、ClassPad.netから提出してもらって確認する、ということを行っています。

導入前と導入後の【授業での変化】

ペーパーレスになったのは大きな変化です。

以前の授業では、様々なプリントの配布物がありましたが、ClassPad.netを利用してペーパーレスで生徒に配布できるようになりました。さらにClassPad.netを利用して配布した資料に書き込んでもらったり、写真機能を使ってノートを写真で撮ってそれを提出してもらったりもしています。配布・回収という面で、手間がなくなりました。

導入前と導入後の【生徒の変化】

今の生徒たちは、小学校・中学校でタブレットやPCを使ってきました。彼らはアナログのノートとデジタルのノートを自分にとって使いやすいように使い分けていく、という術を持っています。自ら取捨選択をしていくという点で、新しい効果が上がっているのではないかと思います。

 

生徒や保護者さんの声や評価

自宅でClassPad.netを使っている姿が、勉強をしているのか、はたまたインターネットを見ているのか、保護者の方には分からないというお話を聞くことがあります。いずれにせよ、以前と比較して、机に座っている時間が長くなったということは一つの効果ではないかと思っています。

お気に入りの機能・使い方

授業支援機能による課題の配布と数学ツール「ClassPad Math」の活用です。

課題の配布において、プリント類を印刷しなくて良い、配る必要もない、ということが大きなメリットです。課題を生徒たちから提出してもらえれば、瞬時に内容を精査することもできるし、情報共有もできる、ということもメリットです。
また、ClassPad.netは数学ツール「ClassPad Math」の機能でグラフを描くことができます。一年生から二年生に上がると、またさらに違う関数が出てきますので、グラフを描くことがヒントになり、問題を解いていくといった使い方ができるようになると思います。

ClassPad.netを使用した今後取り組みたい授業

数学は、教科内容が大幅に変わることはありませんので、授業展開していきたい部分をスライド化、ふせんにしておくことで、翌年も使っていけると考えています。ただ、デジタルで作ったものは現場にいる目の前の生徒たちによって受け止め方が違うと個人的には感じます。分かりやすいこともあるし、分かりにくいこともある。私としては、現場に即したやり方で、瞬時に変化させて、まだまだアナログ的な要素も使うことになると思います。ClassPad.netは、大きな活用の可能性を秘めていると思うので、幅広く試してみたいです。

生徒に聞いた、ClassPad.netの「良いところ」


ClassPad.netを使うことによって、自宅学習でも分からないところをすぐに調べられるようになりました。以前はインターネットで言葉や英単語の意味を調べていました。ClassPad.netではその場ですぐに調べられて、インターネットでの検索以上の答えが出てくるところが気に入っています。
辞書を持ち帰るのは重いなと感じていましたが、ClassPad.netによってそのような負担もなくなりました。

また、紙のノートを使っての学習では、毎回先生に提出する必要がありましたが、ClassPad.netは家からでも先生に課題を送ることができます。数学の授業では先生から「ここがOK」や「ちゃんとできている」など、すぐ返事がくるのでその点が良いと思います。


紙ベースからClassPad.netになったことで、勉強を身近に感じるようになりました。今まで自宅で勉強に取りかかるとき「さて勉強するか」という構えた感じがありましたが、ClassPad.netひとつですぐに勉強に取りかかれるので、取り組むハードルが下がった気がします。また、カメラで解答を記入したノートの写真を撮り、それを先生にそのまま提出できるところが良い点です。ノートを預ける必要もなく、撮ってすぐそれを提出できる、というのがすごく楽です。

問題の解答をクラス全員で共有し、先生がそれを見て一人一人がどこを理解していて、どこを理解していないかが授業中に分かることは、以前の授業では考えられないことで、すごいことだと思います。

《教師、自治体、学校関係者の皆さまへ》


関連URL

熊本国府高等学校

「ClassPad.net」

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