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2024年11月13日

社会人と高校生のデジタルスキル「プログラミング的思考力」等で高校生が上 =東進調べ=

東進ハイスクール・東進衛星予備校・東進デジタルユニバーシティを運営するナガセは11日、社会人と高校生のデジタルスキル比較調査の結果を発表した。

それによると、今回の調査では、6月に実施した「全国統一デジタルスキルテスト」と7月の「全国統一高校生テスト」決勝大会の結果をもとに、企業のDX推進・IT開発関連部門に所属する社会人と高校生成績上位者とのデジタルスキルの比較分析を行った。「全国統一デジタルスキルテスト」の問題のうち、高校履修科目である「情報Ⅰ」の学習範囲に該当する20問に着目し、その正答率を比較したところ、20問中16問で高校生の正答率が社会人を上回る結果となった。

アルゴリズム(二分探索)の理解としては、高校生の正答率は62.9%、社会人は37.7%に留まり、高校生が新課程「情報Ⅰ」で培ったデータ活用やプログラミング的思考の能力が、社会人に比べて高い水準にあることがわかる。

同問では、方程式 f(x)= 0 を近似的に解くための二分探索の手順に関する理解度を測っている。「情報Ⅰ」で二分探索を履修する目的は、効率的なアルゴリズムとデータ処理方法を通じて、論理的思考や問題解決能力、プログラミングスキルを養うことにある。企業活動においても、アルゴリズムの設計やデータ処理の最適化などにおいて二分探索の概念は頻繁に用いられるものであり、デジタル人財にとって非常に重要な概念。

プログラミング的思考力やデータ活用力といったスキルは、今後のデジタル社会で求められる基盤スキル。これから社会へ羽ばたいていく高校生世代が持つこうしたスキルが、日本のデジタル競争力を加速させ、イノベーションを生む原動力となることが期待される。

一方で、今回のテスト結果は、現在の社会人が持つデジタルスキルの不足を浮き彫りにした。社会人単独で見ると、特にアルゴリズム(二分探索)の理解、統計分析(偏差値の求め方、標準偏差の求め方)などデジタル活用における各手法のロジックに対する理解において低い正答率となった。

アルゴリズムのロジックやプログラミング的思考を本質的に理解している人財は少数であり、社会人の継続的なスキル強化が課題であることがわかる。企業においても、こうしたスキルを持つ人財を育成・発掘し、適切に配置することが今後の競争力向上につながると考えられる。

なお、東進デジタルユニバーシティでは、11月に法人を対象とした統一テストの新ブランドである「全国統一デジタルスキルテスト」を開催している。同テストは、経済産業省が定める「デジタルスキル標準」に準拠し、企業のデジタルスキル向上・DX推進の強化を支援することを目的とした、全国規模のアセスメント。

同テストの活用で、組織全体のデジタルスキルの可視化・相対化と、潜在的なDX推進人財の発掘・育成が可能。テストの受験、人財戦略プラン策定、実行のサイクルにより、連続的に人財強化を進めることができる。社員のデジタルスキルの可視化と向上のために役立ててほしいという。

「全国統一デジタルスキルテスト」概要

実施日:11月1日(金)~30日(土)※期間中のいずれか1日
実施場所:全国のテストセンターまたは企業内施設
テスト時間:最大120分
受験方法:CBT(Computer Based Testing)方式
参加費用:5500円(税込)/受験者
対象者:企業に所属する全ての人(法人からの申込限定)

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