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2025年3月28日
「先生の駆け込み塾」始動〜コノセルと教員が垣根を越え、個別最適な学びを探る
3月27日、コノ塾を運営するコノセルは、「教える」に悩む小中学校の教員が、テクノロジー×コーチングによる「個別最適な学び」を体験する「先生の駆け込み塾」プロジェクトを発表した。会場には教員が参加し、コノセルの取り組みやデジタルコンテンツに触れ、コノ塾江古田駅前校の授業を見学した。
田辺 理CEOは、「教育の格差と教員の過酷な労働環境は、解決すべき社会課題だ。デジタル×教育には大きなポテンシャルがあり、社会を改善できる。しかし、思うほど広がらない歯痒さもある。アプリを届けるだけではなく、活用できる状況を作る必要がある。先生にも生徒にも効率的で最適な環境を作り、提案することで初めて社会が変わる。そうした想いで会社を創り、コノ塾を展開している。」と語った。
コノ塾は学習アプリと管理システムとリアルな人と場を掛け合わせたハイブリッド型の学習塾で、設立から5年間で91校にまで拡大している。
コノ塾のプロダクト発想について、コンテンツ開発責任者の吉田 幸弘氏はこう説明した。
「個別最適な学びは、生徒に異なる問題を出すことやAIを活用するだけではない。学び方のつまずきを見極め、『学習行動』に人が介入することが重要だ。しかし、現場では多忙なため対応が難しく、デジタルツールも十分に活用されていない。適切な『学習行動』を促すには、察知(リアルタイムでの学習行動把握)、診断(つまずきの特定)、そして処方(適切なフォロー)が不可欠である。」
察知のための学習ログはシステムで自動的に収集され、診断や処方はデジタル技術とエビデンスに基づいたベテラン教員の知見を組み合わせて実現されている。
実際のアプリ体験
会場ではiPadが配布され、参加者はこのプロダクト発想を反映した学習アプリを体験した。
スタート画面で教科を選択し、次に学校の学習進度を選ぶ。予習を前提とするため、次の単元の動画が指示され、学習準備が整う。
教科書を見ながら、動画で知識を得る。その後、Lesson動画で得た知識を活用した問題の解法を習得する。続いて、学んだ解法を使って、教科書とノートを使い類題に取り組む。この際、画面にはタイマーと「手をあげて先生を呼ぼう」というメッセージが表示される。類題を終えたら[丸付けをする]ボタンを押し、模範解答を表示する。教室では、丸付けの際に先生がフォローする。
「自動採点機能をあえて持たせないのは、試験時に最後までしっかりと見直しをしてほしいからだ。」と吉田氏は語った。
学習の現場を見学
コノ塾江古田駅前校に移動し授業を見学した。21名の生徒がiPadを手にブース内に着席し、始業と同時に集中して学び始める。
原口 巧基教室長は「アプリを使った学びの良い点は、生徒が自分のペースで学べることだ。先に進むのが楽しく、早い子だと中3の7月には3年分の予習が終わることもある。ただ、子どもは1人ではなかなか頑張りきれない。こうした塾の環境が動機づけになり、モチベーションが高まる」という。
丸付け時に手を挙げると、先生が生徒の横で、答えを確認しタブレットに結果を入力する。「OK、よくできました」「すごいじゃん」と明るい声が響く。こうした声かけが、モチベーションをさらに引き上げているのだろう。
中学3年の生徒は「コノ塾では予習を行うので学校の授業がよくわかります。中2の4月から通い始めて、成績が上がってきているので嬉しいです」と話した。
見学をしていた教員からは、
「丸付けの時に手を挙げるのはなぜなのかと思ったが、先生に見てもらえることが大きな意味を持つことを実感した。」
「教科の専門知識だけでなく、学習行動への声かけにはコーチングのスキルが必要だと感じた。教師のあり方を問い直さなければならないと思った。」
といった声が聞かれた。
「先生の駆け込み塾」5月にも開催
マーケティング責任者 高 勇人氏は「私たちは『先生の駆け込み塾』プロジェクトで学校現場の課題を深く理解し、悩みを抱える先生にはコノ塾の学びを体験してもらうことで有益な情報を届けたい。学校と塾で学ぶ生徒たちに、よりシームレスで良い学習体験を提供し、学校の働き方改革にもつなげていきたい。子ども達に良い教育を届けるために垣根を越えて先生方とともに活動したい。」と語った。
「先生の駆け込み塾」は、5月にも、氷川台教室(16日)、東高円寺教室(23日)、西馬込教室(30日)で開催される。4月1日から募集開始。
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