2022年6月9日
大学の情報系学部・学科、進学需要は34%増加も定員は過去10年間横バイ状態=みんなのコード調べ=
みんなのコードは8日、Google の協力のもと、日本国内の大学における「情報系学部・学科の実態調査」を実施し、その結果をまとめたレポートを公表した。

今回の実態調査では、サンプル調査を実施したうえで、①情報系学部・学科への進学希望者と、入学者定員数の需給バランスの不均衡が発生しているのではないか、②女子の情報系学部・学科の志願者・入学者が少なく、ジェンダーギャップが存在するのではないか—という2点の仮説について検証した。
それによると、国公立大学に絞っても、情報系学部・学科の志望者数は2011年の1万2652人から21年の1万6938人へと34%増加していた。
一方、国公立大学前期日程の情報系学部・学科の定員は、2011年の5087人から21年の5064人と横バイ状態で、その結果、志望倍率は2.49倍から3.34倍へと上昇。志望者の増加に対する受入定員数が不足していた。私立大学についても同様の傾向。
また、情報系以外の理学部、工学部における女子比率は2011年から21年にかけて微増しているのに対して、情報系は微減していた。
調査で示唆された2つの課題のほか、学校現場や産業界からの情報とあわせて見えてきた課題として、①地域間格差の把握、②情報教育における高校から大学への接続性の確保、③大学での教育内容の充実—という3点の検討が必要だという。
この実態調査は、河合塾の全統模試受験者の志望校データの提供を受けて実施。全統模試データは、2011・16・21年度に高3・卒生を対象に実施した全統共通テスト模試(旧:全統マーク模試)を利用。受験者数は約40万人(年度により異なる)。
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