2025年6月12日
「Girls Meet STEM in TOKYO〜女子中高生向けオフィスツアー〜」始動記者発表会リポート 女子にSTEM分野選択を後押し
2025年年6月11日、女子中高生向けオフィスツアー「Girls Meet STEM in TOKYO」の始動記者発表会が、GovTech東京(東京都新宿区)で開催された。

本イベントは、STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)分野での女性の活躍推進を目的に東京都と山田進太郎D&I財団が連携して実施しいる。当イベントの記者発表会・オフィスツアーの様子を紹介する。
ジェンダーギャップ解消に向けた画期的な取り組み
日本の15歳時点における女子の科学・数学的リテラシーはOECD平均より高水準であるにもかかわらず、STEM分野の卒業者に占める女性比率はわずか17.5%。OECD加盟国中でも最下位という厳しい現状がある。理系分野を選択する前段階から「理系は男性向き」といった固定観念が根強く、女子生徒が進路を狭めてしまう要因となっている。
こうした現状を打破するべく、東京都は2022年度から女子中高生向けオフィスツアー事業をスタートした。参加者の97%が「STEM分野で働くイメージが伝わった」と回答しており、確かな成果が見えている。
今年度から東京都と山田進太郎D&I財団の本格的な連携がスタートし、参加企業は昨年度の12社から50社以上へと大幅に拡充したという。
山田進太郎氏(公益財団法人山田進太郎D&I財団 設立者兼代表理事/メルカリ代表執行役CEO)は会見で「1人でも多くの女子中高生が自分の『好き』を見つけ、未来を肯定的に描けるような社会にしていきたい」と強調。松本明子東京都副都知事も「いろいろな団体・企業と連携しながら、女性活躍の輪を日本全体に広げていきたい」という考えを示した。
官民DXの現場を体験 GovTech東京オフィスツアー
記者発表会当日は、東京全体のDX推進プラットフォームとして2023年に設立されたGovTech東京のオフィスツアーも開催された。
ツアーは、職員によるイントロダクションからスタート。続いて、生成AIの行政活用がデモ画面を交えて紹介された。生徒たちが画面に集中しながら真剣な眼差しで話を聞き、熱心にメモを取る姿が印象的だ。
レクチャーの後に行われたオフィスツアーでは、「公務員の職場は堅いイメージだったけれど、自由な雰囲気に驚いた」と生徒たち。実際に現場を見たからこその発見がうかがえる。
続いて行われたのは、女性職員5名によるパネルディスカッションだ。STEM分野で働くやりがいやワークライフバランス、中高生時代にやっていて良かったことなどが率直に語られた。
小池都知事「好きなことを追求し、自分らしい未来を」
ツアーの最後には小池百合子東京都知事が登壇。生徒たちからの質問に答え、エールを送った。
「突破口を求める時代、ゲームチェンジの力は女性が持っている。好きなことを追求し、自分らしい未来を切り拓いてほしい」
生徒たちは知事の言葉に大きく頷きながら聞き入っていた。
オフィスツアーを終えた生徒たちからは、「理系は男性中心で大変そうと思っていたが、色々な働き方があると知り、選択肢が増えた」などの声が聞かれた。リアルな現場体験とロールモデルとの交流を通じ、進路選択の幅が広がったことがうかがえる。教育現場における探究学習やキャリア教育との親和性も高い取り組みといえるだろう。
今年度は、IT、金融、製造、科学、保険など幅広い業種でオフィスツアーが展開される予定だ。第1弾の参加者募集は2025年6月24日まで、第2弾は2025年6月25日〜7月25日までの受付が予定されている。
Girls Meet STEM in TOKYO~女子中高生向けオフィスツアー~第1弾参加者募集
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