2013年9月18日
デジタルハリウッド/EdTech企業らによるPitchイベントを開催
デジタルハリウッドは14日、メディアサイエンス研究所佐藤昌宏研究室の主催による、「EdTech JAPAN Pitch Festival vol.3」を東京・千代田区のデジタルハリウッド大学院で開催した。
子ども向けや中高生、一般向け教育サービスを提供する企業・団体の関係者らが、会場に集まった教育関係者や教育ベンチャーに関心を持つ学生など100名以上の参加者を前に、Pitch(プレゼンテーション)を行った。
「EdTech」とは、教育とテクノロジーの融合を示す言葉。事業を通じて教育分野でのイノベーションを推進する企業・団体がビジョンやノウハウを分かち合うこのイベントは今回で3回目となる。
オープニングで佐藤教授は、デジタル端末の1人1台導入など教育業界の動向に触れつつ、今、学習利用者らが本当に必要としているのは何なのか、という問いを投げかけた。
ピッチでは、オンライン学習サービス「アオイゼミ」石井貴基代表取締役や、無料動画学習サイト「Oops! Study」小原大樹代表、子ども専用オンライン英会話サービス「リップルキッズパーク」三富裕哉代表取締役や、学習指導案・教材の共有サイト「EDUPEDIA」住吉翔太代表、すららネットの湯野川彦社長らが、それぞれの革新的なサービスの概要やビジョンについて語った。
また、大学受験対策用無料講義動画サイトmanaveeを運営する花房孟胤代表が登壇、サービス立上げの理念など、熱のこもったプレゼンを行った。
花房氏は、大学を受験する全国の高校生の間で経済面や地理的環境による格差があることに疑問をもち、格差縮小を目指してmanaveeを東京大学文学部2年生の時に立ち上げた。
良い先生とは、良い学びとは何か。コンテンツを模索するなか、学習者が“自分に合った講師“と出会える場の提供が重要だということに思い至る。また、コンテンツをオープンな環境で流通させるため、「無料」であることにもこだわった。
講師はボランティアの大学生が務める。2013年8月現在、コンテンツ数は5000本、利用者は4万5000人を数える。
コンテンツの質やマネタイズについてなど、まだまだ課題はあるというが、「大学合格した利用者が、今度は教える立場になり戻ってきてくれる」と花房氏。このことが今後の「継続性」を支えてくれると力強く語った。
Pitchの最後に佐藤教授は、「学びには多様性がある。テクノロジーが普及した今、学習のかたちも大きく変わりつつあり、多様なサービスの中から取捨選択できるリテラシーを身につけることが必要」だと今回のイベントを総括した。
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