2016年8月1日
文科省、ICT化推進向け「教育の情報化懇談会」の最終まとめを公開
文部科学省は7月29日、「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」の最終まとめを公開した。
2020年代の我が国のICTを活用した教育のあり方について、目的や課題、対応策などを3項目でまとめたもの。
「2020年代の教育の情報化の目指すもの」では、「グローバル化や急速な情報化など社会の変化が激しく,将来の変化を予測することが困難な時代を前に,子供たち一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し,よりよい社会と幸福な人生を自ら作り出していくことが重要である」とした上で、「教員の指導力を向上させ,子供の資質・能力を高めるか,そのために必要な環境は何かといった,あるべき教育現場の姿を踏まえ,2020年代に向けた教育の情報化を推進する」とした。
そして,情報や情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な情報活用能力を,各学校段階を通じて体系的に育んでいくことの重要性が高まっており、急速に進化するICTなどの技術を使いこなす素養を全ての子どもたちに育んでいくことが重要だと指摘、「プログラミングを含む情報科学」や「アクティブ・ラーニング」の視点からからの取り組みが必要だとした。
「基本的な考え方」の項では、「2020年代に向けた教育の情報化は,情報セキュリティの確保を大前提として,授業・学習面と校務面の両面でICTを積極的に活用し,教育委員会・学校の取組を効果的に支援することを主な目的とする」と示し、「教育の情報化を加速するためには,国,地方公共団体(教育委員会),学校,家庭の役割を明確にし,それぞれの責任を果たしていくことが必要である」として、関係省庁の連携,産学官で目指す理念を共有し,協働的に取り組み,連携した支援体制の構築が求められると強調した。
また、ICTの効果的な活用として、これまで行われてきた教育がより効果的・効率的に実施されるという側面だけでなく、新たな学び方や学びの質の抜本的な改革によって、教育の質の向上が期待できるとしている。
「各分野における課題と対応」では、以下の6項目を「現状の課題」と整理し、2020年代に向けた教育の情報化に対応するための今後の方策について「アクションプラン」などを示した。
1)2020年代の「次世代の学校・地域」におけるICT活用のビジョン等の提示
2)授業・学習面でのICTの活用
3)校務面でのICTの活用
4)授業・学習面と校務面の両面でのICTの活用
5)教員の指導力の向上や,地方公共団体や学校における推進・支援体制
6)ICTによる学校・地域連携
関連URL
最新ニュース
- オーディーエス、2024年度の鳥取県GIGAスクール運営支援センター業務を受託(2024年4月19日)
- AmbiRise、電子請求サービス「Haratte」の導入で釧路市の学校・教委の支払業務が85%削減(2024年4月19日)
- 子育て環境、8割の保護者が「地域間格差がある」と回答、特に「子育て施設・設備」で実感 =トラストバンク調べ=(2024年4月19日)
- 小中学生の60%が「新学期に学校に行きたくないと感じたことがある」=ニフティ調べ=(2024年4月19日)
- 保護者の6割以上が子どもの自主学習をサポートしている=明光義塾調べ=(2024年4月19日)
- 国公立大学現役合格者の勉強時間、高3で休日6時間以上が48.6% =じゅけラボ予備校調べ=(2024年4月19日)
- 東京理科大、「デジタル人材」を育成する学部・学科を2026年4月に新設(2024年4月19日)
- 東京経済大学、高校生向けのオンライン講義「東経大ライブ」26日から全10回配信(2024年4月19日)
- 東京大学とNTT東日本、地域循環型社会の実現に向け産学協創協定を締結(2024年4月19日)
- 国立高等専門学校機構、「第3回 高専GIRLS SDGs×Technology Contest(高専GCON2024)」開催(2024年4月19日)