2018年5月18日
高校教員に聞いた、まもなくスタートする「専門職大学」への期待と懸念
さんぽうは、文部科学省が2019年度の創設に向けて制度化を進めている「専門職大学」について、高校教員にどう受け止められているのか、また、現段階で期待される点や懸念される点は何かを探るため、4月から5月初めにかけて「専門職大学に関するアンケート」を実施し、17日、その結果を発表した。
それによると、認知度は上昇傾向にある一方で48.8%が「名称だけは知っている」と回答。いまだに半数以上が制度の内容までは認知していない状況に加え、「よく知っている」と回答した教員がわずか2.4%にとどまるなど、さらなる広報活動が急務であることが窺えた。
制度に期待するのは20.4%、「分からない」と回答した教員が63.3%と目立ち、「制度化の意義が分からない」「大学・短期大学、専門学校との違いが分からない」という意見が多く聞かれた。
専門職大学に求めるものは「高度な職業教育」が58.8%、「高い就職率」が47.1%となり、就職に直結する取り組みの充実に期待する声が目立つ結果となった。専門職大学は実践的な職業教育を行う高等教育機関であることを理念に掲げている関係から、そこで学ぶ専門的な知識や技術が就職につながるものであることを望んでいる様子が窺える。
「専門職大学の創設において懸念されること」を訊ねたところ、「専門学校との違いが分からない」が64.0%、「既存の大学・短期大学との違いが分からない」が47.6%と高い回答率となった。この違いが明確にならないと生徒や保護者に薦められないとの意見もあることから、専門職大学制度の普及にはこの疑問を解決することが鍵になると思われる。
「専門職大学について知りたいこと」では、51.0%が「カリキュラム」と回答。既存の大学・短期大学・専門学校の学びと具体的にどのような点で異なるのか、学びの内容を知りたいという声が多く聞かれた。また、「入試制度」も同様に約半数の回答者が選択した。一方で、専門職大学制度の特徴である実践的な教育に関わる「実務実習先」は15.2%、「実務家教員陣」は9.8%と比較的少ない回答となった。
さらに、専門職大学を進路希望調査などで選択肢の一つに「加えている」高校はわずかに6.0%、「加えていない」は60.6%、「検討中」が33.4%という結果となった。
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