2018年9月25日
相模原市、“あたり”と“はずれ”の数字をスクラッチでプログラミングして調べる授業
ホワイトボードの左側の“あたり”と書かれた下に「8、24,38」、右側の“はずれ”に「23,13,5」と数字が貼られている。「“あたり”と“はずれ”にどんな決まりがあるのかな」と先生が子どもたちに訊ねる。元気よく手があがる。「あたりは8の段の数。はずれはそうじゃない」「なるほど、8の段ね。38はどうかな?」と先生。「あたりは2で割り切れる数、はずれは2で割り切れない」。「なるほど、他には?」。「まだ習っていないけど・・・」おやおや。「当たりは偶数で、はずれは奇数」。えっ、それ言っちゃう?記者は一瞬「うっ」と固まった。「はい。まだ習っていないのはやめようね」先生まったく意に介さずすすめる。さすがである。
これは、9月20日、相模原市立新磯小学校のパソコン教室での1シーン。授業をしているのは清田英孝教諭、児童は5年2組の31名。単元名「整数の性質を調べよう」の本時は第1時限目。授業の目標は「偶数、奇数の意味や性質、整数は偶数と奇数に分類できるできることを理解する」である。
清田先生は続いてホワイトボードに、「35847」と「428754」と貼り、「これくらい大きな数だと、あたりかはずれかわかるかな」と訊ねる。子どもたちからは一斉に「わかる~」「一の位が2で割り切れればあたり~」と声が上がる。
「では、本当に一の位が2で割り切れればあたりなのか、プログラミングで確かめてみよう」と、もう1台のホワイトボードを引き出す。そこには、スクラッチで使うプログラミングブロックが並んでいる。「どれを使えばいいかな」と先生。次々に手が上がる。
相模原市では、昨年、市内全小学校の4年生を対象にスクラッチを使ったプログラミング活用事業を実施している。5年生は既にスクラッチ体験を積んでおり、使い方やプログラミングの作り方は学習済みである。
「緑の旗がクリックされたとき」「あたりと2秒いう」「はずれと2秒いう」「もし<>なら でなければ」などが選ばれて、ある児童が「○を○で割った余り」を選んだ。
「なぜこれが必要なのかな」と先生。「2で割り切れれば余りはなく、割り切れなければ余りが1になるから、あたりかはずれかわかる」と答える。知って か知らずか、偶数奇数の核心に辿り着いている。
「では、ワークシートを参考にしながらプログラミングしてみよう」と、先生のかけ声と同時に子どもたちは立ち上がって自分のPCのまえに座る。ワークシートには「プログラムづくりのヒント1」として、「旗をクリックしてスタート」から、「あたりはずれを判定する数を決める」~「判定する数を<>」~「もし<>なら」「もし<>でなければ」~「あたり」「はずれ」という考え方の順序を示したフローチャートと、「プログラムづくりのヒント2」として使用するブロックが示されている。
この日の公開授業は、相模原市の研究授業も兼ねていて多くの教員が参加して、興味深く子どもたちのプログラミングを覗き込んだり話を聞いたりしていた。授業を参観していた新磯小学校の青木正利校長は、「我が校の教師たちは皆、プログラミング教育にもスクラッチにも興味を持って取り組んでいます。研修などを通じて自分で使うことも出来ます。ただし、自分で出来ることと教えることは別物ですので一層のスキルアップが必要です」と、教師たちの成長を期待していた。
相模原市では今年度、市内全小学校72校が5年生の算数でプログラミングの授業を2学期に一斉に実施するのに備え、5年生担任教師向けの研修会を3日間開催して準備してきた。
相模原市は、1人1台情報端末も全教室Wi-Fi環境も遅れている。しかし、「無いから出来ない」ではなく「有るものを有効に使う」「足りないものは作り出す」という姿勢で着実に進化を続けている。「プログラミング教育をどう進めて良いか分からない」でいる自治体や教育関係者の参考になることは多い。11月にも5年算数の公開授業が予定されているので参加してみてはどうだろうか。
問い合わせ先
相模原市教育センター
sec-ict@sagamihara-kng.ed.jp
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