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2018年10月5日

外出困難者が操作する「分身ロボット」のカフェが「イヴの時間」とコラボ

分身ロボット「OriHime」の開発、提供を手がけるオリィ研究所は、日本財団、分身ロボットコミュニケーション協会 (ARCA) と共同で、SFアニメ「イヴの時間」とコラボし、難病などさまざまな事情で外出困難な人がロボットを遠隔操作して働くカフェ「DAWN ver.β」を、11月26日~30日と12月3日~7日の10日間限定で、東京・赤坂の日本財団ビルにオープンする。

リモート操作で給仕するOriHime-D

リモート操作で給仕するOriHime-D

「OriHime」は、簡単なジェスチャーなどによってオフィスの仲間たちとコミュニケーションをとることはできたが、移動などはできず、知識労働ができる業種以外では業務内容に制限があった。そこで、同研究所では今夏、これまでは困難だった案内や接客、身体を動かしてのテレワークを可能にした、全長約120cmの新型分身ロボット「OriHime-D」を開発した。

「イヴの時間」の世界観

「イヴの時間」の世界観

今回の実験カフェ「DAWN ver.β」では、10数名のリモートワーカーが3~5台の「OriHime-D」を入れ替わりで操作し接客する。「OriHime-D」には、カメラとマイクとスピーカーが内蔵されていて会話もできる。難病などで発話が困難な従業員には、接客時用の発話パネルを用意し、それを指や視線などで入力することにより合成音声での案内を予定している。

同研究所では、今回の実験で得られたデータをもとに今後の課題や改善点を検証し、2020年には、全国の寝たきりの人でも働ける常設店を目指していきたいとしている。

今回の実験には国内大手を含む企業数社が協力を表明しており、カフェの内装には、2008年にネット上で公開され大ヒットを記録したアニメ作品「イヴの時間」とコラボすることが決定した。SFアニメ作品と現実のロボット技術の融合により、これまでになかった未来を感じさせるカフェを目指していく。

また、2020年には寝たきりの人でも当たり前に社会に参加している未来を目指し、そのための仲間や支援者を募集しており、同プロジェクトのクラウドファンディングを今月4日からmakuakeにより開始した。

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