2019年6月1日
文科省、学校における携帯電話の取り扱い見直し議論開始 「災害」「事件」等踏まえ
文部科学省は5月31日、「学校における携帯電話の取り扱い等に関する有識者会議」の第1回を開催した。
児童生徒の学校における携帯電話の取り扱い等については、「学校における携帯電話の取り扱い等について(通知)」(2009年1月30日付け)で、小中学校においては「持ち込み原則禁止」高校では「校内使用の制限」と学校及び教育委員会の取組の基本を示しているが、学、校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況が変化していることを踏まえ、改めて検討を行うため本会議を設置した。
見直しのきっかけとなったのは、2018年6月18日午前7時58分ごろ発生した「大阪北部地震」で、学校のブロック塀が倒壊して児童が死亡するという被害の他、登校時間中の発生で安否確認が出来ないという不安が拡がったという。
大阪府ではその後、児童生徒の携帯電話の学校への持ち込み解禁に向けた議論を進め、携帯電話の所持を一部解除するガイドラインの作成やルール化の整備を進めている。
今回文科省が設置した有識者会議では、スマホ・携帯電話の所有率が小学生55.5%、中学生66.7%、高校生97.1%(2018年3月内閣府調査)という現状を踏まえ、児童生徒の健康面や安全面、教育活動への影響、管理のあり方、学校や保護者の負担等について議論を進めるという。
方向性としては「学校への携帯電話持ち込み解禁」に向けた議論になるだろうが、参加した委員からは、「学校で預かるにしても児童生徒に保管させるにしても、10万円もする機器が紛失したらどうするのか」、「親から“自己責任”の同意書をとれば学校の責任回避になるか」、「ゲームに嵌まって歩きスマホなど想定できるがどう対処するか」、「依存症や電磁波問題は大丈夫か」など、解禁に向けた課題が示された。
今回の検討は、「学校で使用しないものは学校に持ち込まない」という、教育現場の原則の変更に向けた議論ともいえるが、一歩進めて学校での有効利用も検討して欲しい。スマートフォンは数年前のPC以上の性能なのだから、進まぬ1人1台情報端末に使用して新しい学習指導要領で強化される「情報活用能力」や「情報モラル」の育成にも利用できる。
有識者会議は今後、関係団体や有識者へのヒアリングや検討を進め、来年年明けを目処に議論をとりまとめる予定でいる。
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