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2019年8月23日
カスペルスキー、サイバー犯罪組織「Cloud Atlas」が行う攻撃手段の強化を発見
カスペルスキーのグローバル調査分析チーム(GReAT)は22日、サイバー犯罪組織「Cloud Atlas」がポリモーフィック型マルウェアによりAPT攻撃を強化したことを発見したと発表した。
以前のCloud Atlasの攻撃は、最初に悪意のある添付ファイルを含むスピアフィッシング メールを標的に送信。感染に成功した場合、初期偵察およびその後の悪意のあるモジュールのダウンロードに使用されるマルウェア「PowerShower」を実行し、サイバー攻撃者がオペレーションを続行できるようになっていた。
強化された新しい感染チェーンでは、このPowerShowerの実行が攻撃の後の段階まで引き延ばされ、代わりに最初の感染後、悪意のあるHTMLアプリケーションをダウンロードし、標的のコンピューター上で実行するようになった。このアプリケーションは、次に、攻撃対象のコンピューターに関する情報を収集し、「VBShower」という別の悪意のあるモジュールをダウンロードして実行する。
VBShowerは、システム内にあるマルウェアの存在に関する証拠を消去し、指令サーバー経由で受信したコマンドに応じて、PowerShowerまたはCloud Atlasが所有する別のよく知られている第2段階のバックドアをダウンロードして実行する。
この新しい感染チェーンは以前のモデルよりも非常に複雑で、その主な違いは、悪意のあるHTMLアプリケーションおよびVBShowerモジュールがポリモーフィック型であること。いずれのモジュールのコードも、感染ごとに新しい固有のものに変化し、IoC(脅威の痕跡)情報に頼るセキュリティソリューションによる検知を回避するために実行される。この新しい感染チェーンは、東欧、中央アジア、ロシアのさまざまな組織で実際に発見されているという。
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