2021年6月2日
追手門学院大学、情報システムの完全クラウド化を実現 教育DXを加速
追手門学院大学は5月31日、耐障害性と拡張性に優れた情報システムの実現に向けて、2017年から学内にある全サーバのクラウド化を推進しており、2021年4月のシステム移行で、教育および事務系のサーバを含む大学内のシステムの完全クラウド化を実現したことを発表した。
2019年4月の新キャンパス・茨木総持寺キャンパス開設においても、キャンパス内に物理的なサーバは設置せず、外部のクラウドサービスを導入して、システムの拡張性と耐障害性を高めてきた。2020年度までに学生・教職員約8000人が利用するシステムのうち、約4割をクラウド環境で運用しており、段階的なクラウド化を推進していたことで、2020年度のコロナ禍でも迅速なサーバ増強が可能となり、全国でも数少ない授業期間を変更せずオンライン授業への切り替えを実現。
今回は、最後に残存していた複数システム(150以上のサーバ群)を統廃合し、全てクラウド環境へ移行。移行先には、日本アイ・ビー・エムが提供する「VMware on IBM Cloud」を新規採用し、強固なセキュリティ環境と高いコスト・パフォーマンスを実現した。大学の情報システムの完全クラウド化は、サービスを提供するメーカー各社によると例がないという。また、不測の事態にも柔軟に対応し、システムを維持できる環境を構築することで、大規模災害発生時などBCP(事業継続計画)の中核としても機能させていく。
同大学は、大学等におけるデジタル・トランスフォーメンション(DX)を推進する文部科学省の新規事業「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に採択されており、10G通信基盤の整備や、教育ビックデータを活用した学生個人の最適な学びを支援する「AIティーチングアシスタント」の構築を目指す「OIDAI DX推進計画」を推進。拡張性の高いクラウド環境を基盤にして、さらに取り組みを加速させ、学修者である学生本位の教育の充実を進めていくという。
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