1. トップ
  2. データ・資料
  3. 進学情報の入手、高校教員の8割が「対面型イベント」を重視=ライセンスアカデミー調べ=

2021年7月30日

進学情報の入手、高校教員の8割が「対面型イベント」を重視=ライセンスアカデミー調べ=

ライセンスアカデミーは29日、全国の高校のべ4717校の進路指導部を対象に実施した、「Withコロナ時代の進路指導および高校生の進路選択の状況」に関するアンケート調査の結果をまとめ発表した。


それによると、「生徒が進学情報を得る主な手段」を聞いた質問では、多くの項目で一定の回答数があり、生徒は様々な手段を複合的に活用しながら進学情報を集めていた。

ただ、コロナ禍でも生徒が進学情報を得る手段は「校内の進路行事(対面)」75.6%、「オープンキャンパス(対面)」71.9%と、対面のイベント系が主体であることが目立った。

コロナ禍で導入が進んだオンラインによるイベントでは、大学や専門学校が実施するオープンキャンパスが57.3%を占めた一方で、高校主体で行われる「校内の進路行事(オンライン)」26.7%では3割を切っている。

進路イベント関連業者主体の「校外の進路相談会(オンライン)」23.4%では2割弱で、オンラインツールが普及したコロナ禍でも、進学情報を得る手段は対面型のイベントを望んでいることが分かる結果となった。

生徒が進学情報を得る手段のなかで、教員がとくに重要だと考えている進学情報の入手手段について聞いたところ、「オープンキャンパス(対面)」88.2%が圧倒的で、次いで「校内の進路行事(対面)」67.3%が続いた。

一方、オンラインによる入手手段の割合は、「オープンキャンパス(オンライン)」でも29.2%で、「校内の進路行事(オンライン)」は12.9%、「校外の進路相談会(オンライン)」は7.9%と、どれも「生徒が進学情報を得る主な手段」と比べて低かった。

このことから、進学情報を得る際には、直接見学すること、直接話を聞くことが重要であると考えている教員が多いことが明らかになった。

また、コロナ禍での進学希望者の進路選択の傾向について、最も多かったのは「地元進学の希望者が増えた」45.2%と、「奨学金を申請する生徒が増えた」43.0%だった。首都圏や地方主要都市でのコロナ感染拡大を嫌い、地元志向が広がった傾向にあるようだ。

また、4割以上の教員が奨学金を申請する生徒が増えていることを認識していることに加え、将来の職業選択もしくは家計状況によって「目指す学部・学科・コースを変更した」と回答した教員も、合わせて5割程度いた。

ただ、「その他」11.8%の回答のなかには、「とくに変化はみられない」との意見も多かったことから、とくに影響を受けていない高校生もいる。

就職希望者が就職情報を得る手段として最も多かったのは、「求人票」80.0%だった。「企業訪問・見学会」54.6%や「校内の進路行事(対面)」50.0%など、企業担当者と直接的にやりとりできる手段も5割を超えたものの、オープンキャンパスなど進学のそれと比べると割合は下がった。

生徒が就職情報を得る手段のなかで、教員がとくに重要だと考えている就職情報の入手手段について聞いたところ、「企業訪問・見学会」74.5%、「求人票」73.7%が最も多く7割を超えた。

そのほかのイベント系の手段では、「校内の進路行事(対面)」が40.7%、「校外の進路相談会(対面)」が25.6%だった。

しかし、オンラインでの進路行事や相談会と回答した教員の割合は低いことから、就職に関係するオンラインイベントの普及度合が影響している可能性はあるものの、進学以上に対面でのやりとりを重視していることがうかがえる。

コロナ禍での就職希望者の進路選択の傾向について、最も多かったのは「地元就職の希望者が増えた」51.0%だった。

また、「企業の求人状況を理由に志望する業界・職種を変更した」26.4%と回答した教員が3割近くいることから、コロナの感染拡大によって大きな打撃を受けた業界や職種への就職を目指していた生徒は、希望の変更を余儀なくされた可能性がある。就職から進学に進路を変えた生徒も16.2%と一定数いた。

就職指導を開始する時期で最も多かったのは、「2年生の3学期」30.1%だった。これに、「2年生の2学期」18.8%、「2年生の1学期」7.7%を加えると、6割近い高校で2年生のうちに何らかの就職指導を開始していることが分かる。3年生になってから指導を開始する高校は約3割だった(「3年生」29.2%)。

6割近い高校が2年生から就職指導を開始していることが分かった一方で、就職希望者への指導について「十分指導できている」と回答したのはわずか4.7%だった。

「自己分析・自己理解」57.8%、「職種研究」43.1%、「企業研究」42.5%、「業界研究」27.8%などを課題として挙げた高校が多く、調査や分析を必要とする内容への指導に課題を抱えていることが分かった。

この調査は、全国の高校のべ4717校(全日制・定時制・通信制・サポート校など)の進路指導部を対象に、7月8日~16日にかけて、FAXによる配付・回収という形で実施。有効回答数は693枚(回答率14.7%)。

関連URL

調査結果の詳細

ライセンスアカデミー

自律的な学習者への第一歩に 自己効力感の向上 活用事例多数紹介 すらら 活用事例のご紹介
大塚商会
AIRobot-NEWS AI・ロボットニュース

アーカイブ

  • ICT要員派遣はおまかせ! ICTまるごとサポート 詳細はこちら
  • 事例紹介作って掲載します。 ICT教育ニュースの楽々 事例作成サービス