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2021年12月22日

ポケットサポート、病気の子どもが360度首振りできる遠隔授業ロボット試作機完成

ポケットサポートは20日、小児がんや心臓病などの慢性疾病を抱える児童生徒が、長期入院中や自宅療養中でも地元の学校の授業や学校行事に参加できるように、ZOOM等のテレビ会議システムを利用して360度の首振りができる遠隔授業ロボットの試作機を完成させたことを発表した。

同団体では、2017年からベネッセこども基金の助成を受けてパソコンやiPadを活用して、同時双方向での学習支援や遠隔授業の実践ノウハウを蓄積すると同時に、岡山県教育委員会とも連携・情報共有しながら、県内の各学校からの相談や技術サポートを実施。昨今のGIGAスクール構想による1人1台端末配布や、コロナ禍によるオンライン授業の普及に伴い、病気で入院中や自宅療養中の児童生徒が、ZOOM等のテレビ会議システムを利用して学校の授業に参加できるように対応を進める小学校や中学校も増えているという。

このような状況の中で小児がんや心臓病などの慢性疾病を抱え、長期の入院治療が必要な児童生徒が地元の学校との関係性を維持しながら、一緒に授業に参加したり、休憩時間に友達と会話したり、運動会や卒業式などの学校行事に参加したりできるようにインターネットやタブレット端末を使った支援も必要性が高まっている。学校現場の教員の負担を最小限にしながら簡単に運用でき、ロボットの操作側となる児童生徒が自らの意思で見たい方向にカメラを向けて黒板を見たり、先生の方向を向いて話を聞いたり、グループワークでは友達の方向を見て会話できる360度の首振りができるロボット開発に着手。

今後は、試作機を実際に児童生徒や学校現場の教員、他支援団体NPO、医療関係者等に使ってもらいながらニーズや改善点を見つけ、学校現場で導入されているChromebookをロボット側に設置して運用できるタイプや、アプリのインストールが必要なくChromeブラウザ経由で操作できるタイプなども開発中。

製品化を視野に入れながら、病気やケガを理由に長期欠席している児童生徒(全国に約4.6万人、岡山県内に約1000人)が、入院中や自宅療養中でも安心して地元の学校の授業で学びながら、友達やきょうだいと一緒に学校行事にも参加でき、治療にも勉強にも前向きに取り組める社会や地域支援拡充を目指す。

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