2022年3月18日
コロナ禍での企業研修、47.9%が「対面型」で「オンライン」は35.2% =アスクル調べ=
アスクルは17日、同社の事業所向け(BtoB)サービス「ASKUL」に登録している1176事業所を対象に実施した、「コロナ影響以降の職場の教育・研修に関する調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、「新型コロナの影響が出始めた2020年以降、勤め先では教育・研修を実施しているか?」を尋ねたところ、「実施している」職場は79.0%で、「実施していない」職場は21.0%だった。
「勤め先で実施している教育や研修方法」を聞いたところ、「対面型研修」が最も多く47.9%で、続いて「オンライン研修」35.2%だった。以下、「資料配布」31.4%、「動画視聴研修」22.1%、「OJT研修」17.1%などが続いた。
業種別にみると、販売・小売業や医療機関・薬局では「対面型研修」が全体と比較して高い一方で、士業・コンサル・専門サービスなど、教育、介護福祉では「オンライン研修」が全体と比較して高かった。介護・福祉は、資料配布やeラーニング、動画視聴研修が全体と比較して高い。
職場で実施している教育・研修の種類で最も多いのは、「ビジネスマナー研修」で35.9%。続いて、「コミュニケーションスキル研修」で18.2%、「リーダーシップ研修」と「ハラスメント研修」が17.7%で並んだ。
「受けてみたい研修内容」を聞いたところ、「PCスキル研修」30.9%が最も多く、続いて「財務・会計研修」20.5%と、「ビジネスマナー研修」20.4%がほぼ同率で並んだ。また、「ビジネス文書作成研修」も20.0%で、この4項目が2割を超えている。
実施している教育・研修の種類と受講者側の希望の比較では、実施している教育・研修の種類の7位「PCスキル研修」が、受講者側の希望では1位になっている。その他、6位「財務・会計研修」が2位、9位「ビジネス文書作成研修」が4位になるなど差がみられた。
「教育研修を行う上での課題」について聞いたところ、「人手不足」38.2%が最も多く、以下、「ノウハウ不足」30.9%、「コロナの影響でリアルで集まる機会が減少」26.6%などが続いた。
業種別にみると、特に目立つのは介護・福祉で、「人手不足」、「コロナ影響でリアルで集まる機会が減少」、「予算不足」が全体として比較して10pt以上高かった。
「オンライン研修を行う上での課題」について聞いたところ、「実施内容に限りがある」31.4%が最も多く、以下、「フォローアップが難しい」28.9%、「受講している際の一体感がない」26.4%、「受講者同士の関りが増えない」25.5%などが続いた。
「リアル(対面)とオンライン、どちらの実施方法が効果的だと思うか」を聞いたところ、実施者側は「リアル(対面)」が6割と高い一方、受講者側は4割程度で2割の差があった。オンラインについても実施者側が約6%に対し、受講者側が約13%と倍の差があった。
「勤め先では、2019年以降、どのような形で新卒研修を行っているか?」を聞いたところ、コロナ影響前の2019年4月入社は「ほとんどがオフライン(対面)」で8割以上、コロナ影響が出始めた2020年4月入社は「ほとんどがオフライン(対面)」が6割台に低下し、「ほとんどオンライン」が増加しているが、2022年4月入社に関しては、過去2年とは違い「ほとんどオンライン」の数値がやや低下し、10.4%だった。
「今年の新卒研修はどのような内容の研修を行う予定か?」を聞いたところ、「ビジネスマナー研修」63.4%が最も多く、続いて「社内ルール研修」53.0%で、この2項目が5割越え。
また、「新卒社員に対して今後、向上させるべきだと思う能力」を聞いたところ、「実行力」48.2%が最も多く、以下、「主体性」42.3%、「状況把握力」39.4%、「規律性」38.7%、「計画力」38.0%などが続いた。
この調査は、「ASKUL」に登録している全国の25以上の業種を対象に、2月4日~11日にかけて、インターネットで実施。有効回答数は1176事業所(実施者側=557、受講者側=619)。
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