2022年6月16日
ブリタニカのオンライン百科事典を活用した模擬授業/ドルトン東京学園中等部・高等部
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教育関係者向けセミナー・展示会のイベント「New Education Expo 2022(NEE)東京」が東京ファッションタウンビルで6月2日~4日の3日間にわたり開催された。ブリタニカ・ジャパンでは、オンライン百科事典の展示と同教材を活用したドルトン東京学園 中等部・高等部 司書教諭の関口真弓氏による模擬授業を実施。会場は多くの来場者で賑わった。
3つのデータベースで構成された「ブリタニカ・オンライン中高生版」
250年の歴史をもち、信頼と安心のオンライン百科事典と新しい学習スタイルを提案しているブリタニカ。イベント会場のブースには、「ブリタニカ・スクールエディション」、「ブリタニカ・オンライン中高生版」、「ブリタニカ・アカデミック・ジャパン」の3つのオンライン百科事典が展示された。
そのうちの1つ、中学校・高校向けの「ブリタニカ・オンライン中高生版」は、探究学習やSTEAM学習、各教科におけるリサーチ、資料作成、発表などに適した3つのデータベースからなる。大学図書館でも利用される本格的な日本語百科事典の「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」、英語圏の学校で利用されている英語百科事典の「ブリタニカ・スクール」、教材や発表資料に使える画像・イラストが収録された「ブリタニカ・イメージクエスト」だ。全て各分野のエキスパートが執筆・監修を行い、厳正なファクトチェックがなされたデータベース。「ブリタニカ・スクール」は生徒の英語力に合わせて、3段階(Elementary、Middle、High)から英語記事の選択が可能。日本語百科事典からのクロスリンク機能で、日米の視点の違いを比較することもでき、グローバルな教育をサポートする。
ブリタニカの最大の利点は安心感、オンライン授業でも容易に活用
ドルトン東京学園 中等部・高等部(東京都調布市)は2019年に開校した中高一貫校。自立したアクティブラーナーを育てることを目的に、対話を重視した授業や他者と協働する学びに取り組んでいる。壁のない学校図書館はラーニングコモンズとして機能し、協働学習やプレゼンなどが日々活発に行われている。開校当初から端末は1人1台BYODを導入し、PBL(問題解決学習)型の授業をはじめ、情報収集や課題提出など全てクラウド上で行っている。
同校では「ブリタニカ・オンライン中高生版」を導入。ラーニングコモンズのサイト上にレファレンスツールとしてコーナーを作成し、生徒はそこからアクセスしてデータベースを活用している。
関口教諭は、ブリタニカのオンライン百科事典の利点を3つ挙げる。1つは「信頼できる最新情報」。厳正なファクトチェックは安心感があり、情報がアップデートされることも魅力。2つ目に「研究や論文作成、プレゼンで使える画像やグラフが見つかる」。著作権の有無や出典の明記など生徒にはその大切さを繰り返し伝えながら、著作権処理済みのデータベースは教員としても安心して提供できるという。3つ目に「オンライン学習にもすぐ対応できる」。2020年のコロナ禍で同校もオンライン授業を迫られた。今回紹介する授業は、対面で行う予定だったところ、急遽オンライン授業に切り替えて実施した内容。こうした対応もオンラインデータベースだからこそできたと話す。
情報の受け手として真偽を見極める力を育む
模擬授業では、2022年1月にオンラインで実施した中学1年生の技術・家庭科の事例を紹介。当時、同学園で教科担当だった田邊則彦氏(現在、北鎌倉女子学園中学校高等学校 理事長補佐 情報・先進委員長)と相談し、ともに協力しながら「ファクトチェックに挑戦」をテーマにした45分の授業を作り行ったという。
その折、COVID-19関連のフェイクニュースが巷に溢れていた。「それらを決して鵜呑みにせず、真偽を見極める力、冷静で適切な判断ができる力を持つことが情報の受け手として大事ではないかと考え、この実践が生まれました」と背景を説明する。
1つのキーワードから言葉の広がりを実感する
実際の授業では前半にファクトチェックの重要性を伝え、後半は信頼できる情報源として「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」を紹介し使いこなせるよう実演をしながら、COVID-19について調べるという2部構成。
フェイクニュースから興味を持った記事を選び、記事を読んだ感想とファクトチェックの重要性をまとめるショートレポート課題と、「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」でCOVID-19関連の事柄を調べ、知っていたことと知らなかったことを箇条書きでまとめる課題を出したという。
会場の参加者も同じように「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」を体験。紙のワークシート(イメージマップ)をもとに、iPadを使って検索していく。
まずCOVID-19からイメージする言葉をイメージマップに書き出し、次に、書いたキーワードを手がかりに検索。言葉を“広げて”みることが検索のコツだという。さらに関連する言葉が見つかれば、イメージマップに継ぎ足していく。実践後、隣り合わせた参加者同士で結果や感想を共有した。
興味関心を広げ、「知る」入り口にとても有効
インターネットでCOVID-19を検索すると400数万件が表示される。「膨大な情報がある中でどれを見たらいいか生徒は迷います。そこには誤った情報や意図的に人々を惑わす情報も含まれる。最終的に自分で情報を取捨選択できるには訓練が必要ですが、まずブリタニカで検索すると情報件数が絞り込まれます。言葉の定義や基本情報として知りたい時には百科事典にあたることが最初の段階ではいいのではないかと考えます」と関口教諭。
オンライン百科事典は信頼できるリソースであり、興味に応じてまずは触ってみる・使ってみる。そして、言葉のつながり・広がりを意識させることが活用のポイントだと述べた。
「調べっ放し学習」「調べました学習」で終わらせない
模擬授業後に話しを聞いた。関口教諭は「生徒には言葉のつながりを意識してほしい」と改めて強調する。「少し別の言葉で言い換えると自分が思うような記事に当たれることがあります。オンライン百科事典は関連項目から様々なリンクに飛べる。“こんなつながりがある”と知ることができるのもブリタニカの良さです」。子どもたちに気づきの視座を与える司書教諭の立場からは、「調べておけばいいでは本末転倒。どこから収集してどう選び取るか。しっかりした知識をベースにそこから派生していくことを生徒には学んでほしいです」と語った。
田邊氏は、ブリタニカのオンライン百科事典は信頼の裏付けが魅力だと話す。「ブリタニカで核になる情報を手に入れる。そこからインターネットで情報収集もできる。その中から自分が知りたかったことに近づいていける。生徒がそうやって自分の学びをより深く、幅を広げていけることに期待します。もちろん、仕入れた情報を使えないと意味がありません」。調べたその先へ。そのナビゲートが先生の役目だと語った。
インターネットの波に飲まれず正しい情報に辿り着く
取材時、大阪会場で同様に講演を控えていた関西学院千里国際中等部・高等部の米田謙三教諭にも話を聞いた。「今、大事なのはグルーバル人材の育成。それには、グローバルとローカルの両面から視野を持ち思考していけること。自分が意見をしっかり持ち、他者と比較して、発信できる力がポイントです。インターネットは確かに便利でそこから検索できますが、何が正しい情報かはなかなか見抜けません。ある程度のフィルタリングがかかった情報をベースに『背景知識』を得たほうがいい。そこに時間をかける必要はなく、ブリタニカが活用できます」と明快に語る。
インターナショナルスクールが併設され様々なバックグラウンドの生徒が在籍する同校では、「多様性」と「異なる価値観」を大切にしているという。いかに認め合うか。キーワードはリスペクト。米田教諭は、グローバル人材の育成には、主体的で対話的な学び、国際的な視野と思考、英語でのコミュニケーション能力、ICTリテラシーとICT活用能力が大切だと話す。3つのデータベースからなる「ブリタニカ・オンライン中高生版」の活用はまさに好適だ。
また、経済産業省「未来の教室」事業の「STEAMライブラリー」研究会委員でもある米田教諭は、子どもたちの好奇心を大切に、「知る」と「創る」の循環を促がす「学びのSTEAM化」の重要性を語る。その先に、未来に向けた考えやアクションの変容が生まれていく。こうした価値ある学びのサポートにもブリタニカは大いに威力を発揮するだろう。
会場の教育関係者の熱心な取り組みがとても印象的だった今回の模擬授業。同時にオンライン百科事典に寄せる関心の高さが窺えた。グループディスカッションの時間、その体験の「面白さ」を確かめ合う会話も聞こえてきた。安心を伴いながら、生徒の知を支えるブリタニカのオンライン百科事典。これを機に教育機関での活用がさらに広がりそうだ。
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