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2023年9月13日

女子大生、理系は「就職にメリットを感じる」確率が文系より3倍以上=山田進太郎D&I財団調べ=

山田進太郎D&I財団は12日、デロイト・トーマツ・ファイナンシャルアドバイザリー社の協力を得て、日本全国の大学1・2年生の女子520人を対象に実施した、「女子学生の理系進学における障壁と要因に関するアンケート調査」の結果をまとめ発表した。


それによると、「理系進学・就職にメリットを感じる学生の割合」「得意な理系科目がある学生の割合」を、理系志望、理系グレーゾーン、文系グレーゾーン、文系志望の4つのセグメントに分けて分析したところ、理系進学・就職にメリットを感じる学生の割合は理系志望(93%)、理系グレーゾーン(75%)、文系グレーゾーン(31%)、文系志望 (19%)の順に低下する傾向にあった。

得意な理系科目がある学生の割合も、理系志望(91%)、理系グレーゾーン(79%)、文系グレーゾーン(60%)、文系志望 (49%)の順に低下する傾向にあったが、特に文系進学者については、理系進学・就職にメリットを感じる学生の割合が理系進学者と比較して、3分の1以下に落ち込む傾向にあった。つまり、理系進学者は「就職にメリットを感じる」確率が、文系進学者より3倍以上も高いことが分かった。

また、文系進学者の「得意な理系科目がある」割合については、理系進学者と比較して3分の2の落ち込みとなった。

こうしたことから、「得意な理系科目がある」ことも重要だが、さらに「理系進学・就職にメリットを感じる」かどうかが女子学生の文理選択に大きく影響する要因であることが判明した。


また、「学校の女子理系進学割合」、「両親の学歴」などの選択肢を比較して、これらの要因と「理系進学・就職にメリットを感じること」との関連性を検証したところ、これらの要因は、「理系進学・就職にメリットを感じること」と一部相関性は見られたが、女子学生の文理選択に与える影響は限定的だった。

理系進学者、文系進学者、それぞれに対して「身近な親族の職業」「中高時代の理系体験の有無」という2つの理系進学に影響を及ぼす可能性がある要因と「理系進学・就職にメリットを感じる」を掛け合わせて分析したところ、文系進学者で「理系進学・就職にメリットを感じる」人の割合は、「母親が理系職業従事者」である場合は、そうでない場合(身近な親族に理系職業従事者がいなかった場合)と比較すると3分の2ほどに減少した。

このことから、進学ないしは文理選択する前に女性が理系職業で働くことの難しさを身近で感じることが、「理系進学・就職にメリットを感じる」かどうかにネガティブな影響を及ぼすといった仮説が成り立ち、周囲に保護者を含む理系職業の女性ロールモデルが存在するだけでは十分ではないことが示唆された。

一方で、理系進学者では、「父親が理系職業従事者」である場合とそうでない場合(身近な親族に理系従事者がいなかった場合)の比較では7%、「母親が理系職業従事者」である場合とそうでない場合は6%、「理系進学・就職にメリットを感じる」人の割合が増加した。

また、文系進学者では中高時代の「理系体験」があることで、「理系進学・就職にメリットを感じる」学生がそうでない学生と比較して1.3倍増加。

こうしたことから、女子学生の文理選択で、「理系進学・就職のメリットを感じる」要因として、中高時代の「理系体験」があることが判明した。

また、理系進学者の中では、身近な親族が理系職業に従事している場合と、従事していない場合とを比べて、メリットを感じる傾向がやや高まるが、文系進学者では、特に母親が理系職業に従事している場合、ネガティブな影響を受ける傾向がやや高まることが分かった。

この調査は、全国の大学1・2年生の女性を対象に、今年6月に実施した。有効回答数は520人(文系278人、理系242人)。

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調査結果の詳細

デロイト・トーマツ・ファイナンシャルアドバイザリー

山田進太郎D&I財団

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