2023年11月24日
全国教育委員会の有償フィルタリング未導入率は25.0% =デジタルアーツ調べ=
デジタルアーツは21日、GIGAスクール構想の1人1台端末における有償フィルタリングの導入状況の調査結果を発表した。
デジタルアーツが2023年9月に実施した1741教育委員会へのヒアリング結果によると、GIGAスクール構想の1人1台端末に有償フィルタリングを導入している教育委員会は全体の75.0%だった。
さらに無償フィルタリングの導入は全体の15.5%、フィルタリング未導入は全体の9.5%。昨年度の調査結果と比較しても、ほぼ横ばいであることから、フィルタリングの啓蒙活動が依然必要な状況が続いている。有償フィルタリングの導入が進まない理由には、予算不足などの課題があると考えられる。
一方で、児童生徒数が3000人以上の651教育委員会へのヒアリング結果では、有償フィルタリングの導入は82.2%となり、昨年度の81.1%から微増。比較的規模の大きい教育委員会では、緩やかに導入が進んでいると言える。
無償フィルタリングとは主にOSに搭載されているフィルタリングを指しており、アダルトコンテンツのブロックを目的としている。アダルトコンテンツ以外の有害情報や脅威情報サイト等のブロックは管理者が一つ一つ手作業で登録しなければならず運用の負担が大きいという課題がある。
また、有償フィルタリングには安全なドメインのみアクセスを許可するDNSフィルタリングも含まれている。DNSフィルタリングは、Webサイトのすべてのページをアクセス許可するかブロックするかの極端な制限になるため、学習に関する動画のみアクセスを許可したい場合などWebページ単位での柔軟な閲覧設定ができない場合がある。
Webサイトの柔軟なフィルタリング利用時間の制限など細かな設定を行うことは、無償フィルタリングやDNSフィルタリングでは厳しい面も。学習用端末として適切に運用するには、細かな設定ができる機能を持つフィルタリング製品を利用することが重要。
さらに、昨今加速するネットいじめ対策として、いじめにつながるような書き込みや自殺サイトへのアクセスなどを検知できる機能も求められている。デジタルアーツが提供する「i-FILTER」は、細かな設定ができる機能やネットいじめ対策機能を持つフィルタリング製品であり、実際に有償フィルタリング導入済みの教育委員会の中で58.7%のシェアを獲得している。
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