2026年3月2日
関西の父親の育児、原点は「親の背中」で相談先は「身内中心」=花まる教育研究所調べ=
花まるグループが運営する「花まる教育研究所」は2月27日、関西在住の父親132人を対象に実施した、「父親の育児に対する意識・悩み実態調査」の結果をまとめ発表した。

それによると、「育児に意欲的になったきっかけ」を聞いたところ、最も多かったのは「子どもの成長を間近で感じたいから」81.1%で、次が「自分の成長や学びにつながると感じたから」45.5%だった。注目すべきは3位で、関西では「自分の親がそうしていたから」19.7%がランクインしたが、1月27日に発表した関東の調査結果では「妻や家族から感謝されたから」が3位だった。

関西では「自分が育ってきた家庭像」や「親の背中」が育児参加の原点になっているのが特徴的で、親世代から受け継いだ価値観が行動を後押ししている可能性が伺える。

次に、「育児をするうえでの相談相手」を尋ねたところ、最も多かったのは「妻(パートナー)」82.6%で、以下、「両親(実母・実父)」31.8%、「職場の同僚・上司」25.8%などが続いた。

関東では2位が「職場の同僚・上司」、3位が「両親」であったのに対し、関西ではこの順位が逆転しており、職場よりも家庭、特に自分の親に相談する傾向が強いのが分かる。実際、職場への相談割合は関東より7.8ポイント低く、関西では育児に関する相談が家庭内に集まりやすい特徴がみられたほか、相談相手は両親や学生時代からの友人など「もともとの人間関係」に集中する傾向もみられた。
一方で、「子どもを介して新たにできた友人(パパ友・ママ友など)」は12.1%(関東:20.6%)にとどまり、保育園・学校の教師や専門家など外部への相談も限定的。関西では、育児に関する相談が「身内中心」に行われる構造が伺える。また、「相談相手がいない」と回答した父親も7.6%(関東:9.4%)存在しており、地域を問わず、育児の悩みを共有できる相手がいない父親が一定数いる実態も明らかになった。

「育児をしていて孤独を感じたことはあるか」との質問には、30.3%の父親が「ある」と回答。関東(34.5%)と比較するとやや低い水準ではあるものの、約3人に1人が孤独を感じている実態は重く受け止める必要がありそうだ。育児参加が広がる一方で、悩みや葛藤を十分に共有できず、内面では孤立感を抱えている父親の姿が関西でも確認された。

また、「育児をしていて悩みを感じたことがあるか」との質問には、実に9割超(91.7%)の父親が「ある」と回答。関東(95.1%)と同様の回答で、地域差は大きくなく、全国的に多くの父親が何らかの悩みを抱えていることが明らかになった。

具体的な場面としては、最も多かったのが「子どもが言うことを聞かないとき」57.0%で、以下、「夫婦関係がうまくいかないとき」52.9%、「子どもの人間関係やメンタル面が心配なとき」42.1%などが続いた。

関東では、「夫婦関係がうまくいかないとき」59.0%が最多であったのに対し、関西では「子どもが言うことを聞かないとき」が1位。また、「家事・育児分担にストレスを感じたとき」(関西19.0%/関東31.1%)や「子どもの発達や成長の遅れを感じたとき」(関西17.4%/関東24.1%)も関東のほうが大きく上回った。関西では家庭構造そのものよりも子どもとの直接的な関わりの中で悩みが表れやすい一方、関東では夫婦関係や役割分担に関する葛藤がより強く出ている傾向が伺える。

一方、育児を通じて「自分自身が成長したと感じたことはあるか」との質問には、87.9%の父親が「ある」と回答。関東(92.4%)に比べるとやや低いものの、いずれも9割前後という高水準で、地域を問わず、育児が父親自身の価値観や物事の捉え方に大きな影響を与えているのが伺える。悩みや葛藤を抱えながらも、父親自身が成長を実感しているという点は、今回の調査の重要な示唆のひとつだ。

また、「育児をする中で喜びを感じる瞬間」を聞いたところ、最も多かったのは「子どもの成長を実感したとき」83.3%で、次いで「子どもと一緒に笑い合えたとき」79.5%、「家族との絆を感じたとき」50.0%などが続いた。関東でも同様の傾向が見られ、地域を問わず、父親にとって最大の喜びは「子どもの変化や成長を間近で感じられる瞬間」であることが明らかになった。
最後に、「育児を通して父親が感じていること・社会に伝えたいこと」を尋ねたところ、育児を通じて自身の価値観や物事の見え方が変化したという声や、仕事との両立の難しさを率直に語る意見、「社会全体で子育てを支える環境」を求める声などが寄せられた。
この調査は、2025年12月7日に大阪で開催した講演会「父親だからできること 総論編」の参加者を対象に、同12月7〜28日にかけてアンケートを取った。有効回答数は132人。
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