2020年5月1日
国立科学博物館、貴重な剥製コレクションをVR博物館で公開
国立科学博物館は4月30日、標本収蔵庫に収蔵されている非公開の貴重な剥製をVR博物館として公開した。
国立科学博物館の地球館3F展示室「大地を駆ける生命」は多くの哺乳類の剥製が立ち並ぶ人気の展示だが、その剥製の大半はハワイの実業家、故ワトソン・T・ヨシモト氏から寄贈された約400点の「ヨシモトコレクション」の一部であり、上野に展示されていない剥製は、通常は国立科学博物館筑波地区標本収蔵庫に収蔵されていて非公開となっている。
今回、これら非公開の剥製を自由に見学できるVR博物館を完成した。同VR博物館は、ヨシモト氏が1992年に開館した幻の私設博物館「WILDLIFE MUSEUM」をイメージして再現した。
外観は、ヨシモト氏が私費を投じて開館した博物館そのもののイメージを再現。建物内部に入ると、広大なバーチャル空間が開けていて剥製が多数並んでいる。VR展示なので、実際の展示室では不可能なほど目前にまで近寄って、好きな角度からじっくり観察でき、3Dビュー+VR映像で自由に楽しむことができる。
また、ヨシモト氏が博物館を作るまでの自伝的な物語など、剥製の世界を理解して楽しむための解説も充実している。今回公開される剥製は24体だが、今後順次、新しい剥製の追加を予定している。
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