2023年9月27日
城南進学研究社、都が運営する「仮想空間の学校」で不登校児の学びをサポート
城南進学研究社は26日、同社のオンライン学習教材「デキタス」が、東京都の「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム事業」のメイン教材に採択されたと発表した。
「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」(VLP)は、大日本印刷が開発・提供する3Dメタバースシステムで、インターネット上に学校を模した仮想空間を設置し、児童生徒は自分を模したアバターを操り、仮想空間の学校に登校する仕組み。
校舎には、指導員や教員による授業やワークショップを実施する「教室スペース」や、自宅で1人で学習していてもアバター越しに複数人で学習しているような環境で学べる「学習スペース」、児童生徒がリラックスして会話できる「おしゃべりスペース」などを設置。
さらに、区の支援員もアバターとなり、ビデオ通話を使って学習サポートや子どもたちの相談に対応。不登校の児童生徒は対面での交流を苦手とする子どもが多く、登校へのハードルを下げることで支援の手を広げる。
東京都教育委員会は、日本語指導が必要な子どもや不登校の子どもたちの居場所・学びの場として、仮想空間上にVLPを用意。2022年度から新宿区教育委員会と連携して、デモ運用してきたが、9月22日の都知事定例会見で、新宿区に加えて墨田区・渋谷区・中野区・杉並区・八王子市・狛江市・多摩市にも拡大することを発表し、順次運用を開始している。
今回同社は、VLP上で学ぶ教材として、小中学生用オンライン学習教材「デキタス」を提供。学校の勉強を確実に理解することを目指し開発された「デキタス」は、すでに全国の小中学校で多くの生徒児童が学んでいるほか、横浜市や奈良市、大分県など複数の自治体で、不登校児への学習サポート用教材として採用されている。
「デキタス」を使って学習することで、児童生徒は自分の進度に沿って自学自習できるようになる。「デキタス」で学んだ結果、学習習慣が定着して学習意欲が向上したという結果も得られており、今回も学習に遅れがちな不登校の児童生徒への学習意欲の向上が期待されている。
「デキタス」は、教科書に沿った授業や多彩な演習問題が5教科すべてにラインナップされており、さかのぼり・さきどり学習で前の授業に戻ったり、先に進んだりできるほか、定期テスト対策問題を作成して挑戦したりすることもできる。
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