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2014年11月26日

愛和小学校/ICT活用授業公開と熱い議論 「i和design」を開催

東京・多摩市立愛和小学校は22日、授業公開「i和design-ICT/授業公開」とパネルディスカッション「i和Design-Exhibition」を開催した。

2年生のプログラミング授業

愛和小学校では,協賛企業の協力で昨年10月から約1年間児童に1人1台iPadを貸与してICT教育の推進を図り、21世紀を切り拓くに必要なキーコンピテンシー(表現力、思考力、判断力、協働学習力等)の育成に取り組んできた。

午前中の授業公開では、全学級2時間の公開を行い、1時間はViscuitやScratch Jr、LEGO Mindstoms EV3を使ったプログラミング学習、1時間はReal-time LMSやロイロノート・スクールを使った協働学習のモデルを提案する内容だった。

ものがたりをグループで発表

2年生のプログラミング学習「ものがたりを つくろう」は、「はじめ・中・おわり」の三段構成考えた物語をプログラミングアプリ「Scratch Jr」を使ってアニメーションにするというもの。

始めに一人ひとりでiPadを使ってプログラミングを行い、その後グループで発表しあう。出来上がった物語をiPadに映し出しながら、ナレーションは自分で読み上げて語り聞かした。

 

EV3とノートPCとiPadを使ったプログラミング学習

6年生の総合的な学習の時間では、Mindstoms EV3を使い、様々なコース課題を「走る」「止まる」「曲がる」等をプログラムで組み合わせてクリアするというチャレンジが行われた。

課題のコースの距離を計測し、それに合わせてプログラミングする。タイヤの回転数や回転秒数で走行距離を計算し、その長さや曲がる方向を組み合わせ、実際に走らせて、調整しながら正解に近づけていく。

チャレンジには制限時間があり、二人で相談し合ったり作業を分担したりして、テンポ良くプログラミング作業を進めていた。課題がクリアされると教室の参観者からも拍手がわいて、教室の一体感を感じさせる授業となった。

パネルディスカッション「i和Design-Exhibition」

午後から行われたパネルディスカッション「i和Design-Exhibition」は、「公教育は変わるのか? 誰が変えるのか? ガチ・パネル」と題し、CORESCO代表の古森 剛氏がモデレーターとなり、Teach for Japanの松田悠介代表、SENSEI NOTEの浅谷治希CEO、電通国際情報サービス(ISID)の関島章江氏のメンバーに、愛和小学校の松田 孝校長が加わって熱い議論が展開した。

共通の課題としてあがった、「多様性に対応し個性を大切にする教育」への変化を阻む要素としては「教師に個性が無い」、「個性があっても発露できない」、「大学の教職課程で多様な価値観に触れられない」、「先生の個性を育てる教育が必要」、「子どもに個性を指導できる仕組みが必要」など、教師の変化と成長を望む声が多かった。

左から松田氏、浅谷氏、関島氏

また、社会の変化を教育現場の変化に波及させるのに効果的な「学校と企業のコラボ」が進まない原因については、「企業が現場で使えないものを作るから」「教育現場を知らないお仕着せのICTだから」など企業側の問題を指摘する一方、「教育現場に議論を集約するシステムが無い」「教育委員会に聞く耳が無い」「公的な検証実験など時間が掛かりすぎて提言が時代遅れになる」など、教育現場の課題を挙げる意見もあった。

SENSEI NOTEの事業化で現場の教師と多数交流経験のある浅谷氏は「先生側に『教育者の思い』が強すぎてコミュニケーションが硬くなりがち。互いに利用し合うのではなく、互いに高め合う交流が必要」と双方の歩み寄りの必要性を語った。

松田校長は、「教員を甘やかしていてはダメ。教員は自ら求めてどんどん外に出て行くべき。『EdTech×教員』の熱気を感じ取って欲しい」と、教員側の積極性を求めて議論を締めた。

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