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プログラミング学習ロボット比較
2020年から小学校でプログラミングが必修化され、中学、高校でも内容が拡充されていくことは、みなさんご存知のことだろう。しかし、3月に告示された次期学習指導要領では、プログラミング学習について、「これを使って、こう教えなさい」といった具体的な表記は無く、学校のカリキュラムマネージメントと現場の裁量に任されている。
子ども向けのプログラミング学習のツールとしては概ね、「アンプラグド系」「ビジュアル言語系」「ロボット系」の3種がある。「アンプラグド系」はPCやタブレットを使用しないで行うプログラミング学習で、主に自分の体や動きで表現したり、日常生活の行動の順番付けなどを行って「プログラミング的思考」を育む。
「Scratch(スクラッチ)」や「Viscuit(ビスケット)」に代表される「ビジュアルプログラミング言語」は、PCやタブレットを使ってキャラクターやパーツをプログラミングで動かすもの。無料で利用できるものが多く、活用事例も多いため、手軽に始められるプログラミングツールとして主流となりつつある。
ただし、どうしてもPC内でのプログラミング~実行となるため、世界がビジュアル(視覚)に限定されてしまう。暮らしの中で実際に使われている、電気製品や乗り物、様々な機械といった身の回りで動くものと結びつけるのがやや困難である。
そこで登場するのが、「ロボット系」だ。実際に動くものをプログラミングする。プログラミン学習ロボットには大別して2種類ある。PCやタブレットを使ってプログラミングするタイプと使わないタイプだ。
今回出展している10点のロボットの約半数が、PCなしでプログラミングできるタイプ。このタイプのメリットは、PCなしで使えるから手軽なことである。準備の手間も掛からないし、子どもたちがプログラミングツールの入力方法などを学ぶ必要も無い。
一方、PCやタブレットを使ってプログラミングするロボットは、先々本物のロボットプログラミングに繋がる要素が秘められている。それ故、授業に利用しようと思えば教師にもそれなりのスキルが求められることになる。
今回出展した10展のロボットへのアンケート結果を表にしたのが下記の図である。学校・塾・家庭などの利用環境でもう少し差が出ると予想したが、差異が無かった。これは、どのロボットも、使い方一つでどのような環境でも利用できますよ、ということなのだろう。だから、プログラミング学習のどのようなシーンで、何を、どう学ぶのかによってそれぞれの特性が活かされることになる。
学校におけるロボットの導入の目的は、「プログラミング教育」と思われがちだが、それだけではもったいない。「プログラミング教育」の前提となる、「第4次産業革命がもたらす、予想不能な未来社会」の一端に触れることだ。
そういう意味で「RoBoHoN」を捉えると、たんなるプログラミング学習ではなく、ロボットと人間が自然にコミュニケーションする時代のシミュレーションのようにも思えてくる。
導入の際の大きな基準となる価格は、RoBoHoNを除けば5万円以下で、お試しで1台導入するのに大きな障壁とは思われない。この機会に是非、プログラミング学習ロボットの研究をして、どれか1台を手に入れ、どう使えるのか、何を学べるのか、自分でそしてチームで考えてみて欲しい。