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2016年7月19日

【ICT教育最新事例】Surface Pro 3 導入で「自ら考える力」を育てる

導入の効果

優れた性能と操作性、高い運用性が評価され採用された Surface Pro 3。システム面の構築とネットワークの整備を経て、2015 年 9 月より同校の生徒、教員向けに計 650 台が配布され、授業での活用がスタートした。

授業で利用する場合は教職員が教室前にワゴンを移動。生徒がワゴンから Surface Pro 3 を持ちだす

授業で利用する場合は教職員が教室前にワゴンを移動。生徒がワゴンから Surface Pro 3 を持ちだす

デバイスを配布する学校の大きな課題の一つが、端末の保管や移動だ。同校では、教室ではなく各フロアのエレベーターホールに設置されたワゴンに収納することで、すべての授業での活用を実現した。これまで特定の教室でしか行えなかった授業が、どの教室でも可能になったことで、PC 教室のうち 2 つを廃止して一般教室の拡充まで実現できた。端末の台数は大幅に増えたため、これまで感じていた調整の煩雑さも皆無になった。

もちろん、Surface Pro 3 の導入は学習面でも高い効果をあげている。

「Surface Pro 3 導入からまだ1 年足らずですが、すでに教員や生徒には欠かせないツールという立ち位置になっています」片桐校長はこのように評している。

実験結果を入力し即座にグラフを作成。結果について検討できる

実験結果を入力し即座にグラフを作成。結果について検討できる

同校では、従来のCALL や調べ学習だけでなく、様々な授業でSurface Pro 3 が用いられるようになり、アクティブ ラーニングの実現へ向けた教育が推し進められている。

例えば、理科の実験では、『生徒が Surface Pro 3 に実験結果をメモし、数値の変化をすぐにグラフ化して確認する』、『ある班の実験結果を全体に共有し、その現象の要因をすぐに検討する』といった活用がなされている。紙をベースとした授業ではできなかったことだ。

「Surface Pro 3 の活用により、生徒たちは授業内容をより視覚的に捉えることができるようになりました。実際、授業における理解度がこれまでよりも向上していることを実感しています」と、山田教諭も Surface Pro 3 活用の有効性について認めている。

今後の展望

2016 年度中には地下の体育館にもネットワークを敷設し、体育の授業でもSurface を活用できるようにするなどのインフラ強化や、教職員の評価項目に ICT 教育に関するものを盛り込むことで意識改革を行っていく予定だという。

片桐校長が理想としているのは、Surface が 1台あれば、学校の内外にかかわらずどこでも学習できるという環境の実現だ。

東海大学付属高輪台高等学校・中等部 片桐 校長(左) 同校 情報管理室室長代行・SSH担当 山田 教諭(右)

東海大学付属高輪台高等学校・中等部 片桐 校長(左)
同校 情報管理室室長代行・SSH担当 山田 教諭(右)

「そう遠くない未来に先の理想が実現していくことは間違いないでしょう。その未来へ向けて、環境の準備を進めていきます」と述べた。

4 月に文科省から発表されたとおり、2020 年度よりデジタル教科書の導入が予定され、正式な教科書としての認可に向けて法改正も行われていく。片桐校長の理想の未来は、もうそこまでやってきているのかもしれない。

山田教諭も、
「デバイスを設置するのではなく生徒に配布する場合、セキュリティと利便性のバランスをどうとっていくかを考えておく必要があります。マイクロソフトさまからは、デバイスやソリューションの提供だけでなく、当校の未来へ向けたアドバイスもいただきながら、一緒にまい進していきたいですね」と、今後も先進的な ICT 活用に向け、産学協同で取り組む意欲的な姿勢を見せた。

Surface Pro 3 の導入によって、ますます加速する東海大学付属高輪台高等学校・中等部の ICT 教育。

同校では、「自ら考え解決する力」を持った人材の育成のため、今後も ICT 教育という「答えのない問題」に向けた挑戦を続けていく。

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