2026年4月15日
中学校における「紙教材とデジタルドリルの置き換え・使い分け」実践事例/千葉県船橋市・広島県呉市
【PR】
多くの学校現場でデジタルドリルが導入され、日々の授業や宿題でデジタルドリルの出番が増える一方で、従来の紙の教材からの置き換えや使い分けに悩む先生方も多いのではないでしょうか。
株式会社COMPASSが開催したオンラインセミナー「先生に学ぶ!キュビナ活用実践セミナー」では、AI型教材「キュビナ」を活用し「紙教材とデジタルドリルの置き換え・使い分け」に取り組む中学校の実践が共有されました。
本記事では、当日の発表を再録し、中学校における授業改善や校内検討のヒントをお届けします。
________________________________________
紙ワークからキュビナへ切り替え(社会)/千葉県船橋市立古和釜中学校 安田先生
安田先生は、社会科を担当し、紙のワークからキュビナへの切り替えに取り組んできました。発表では、「なぜ紙のワークをやめたのか」という問いを起点に、活用の背景と実践内容について語りました。
そこには、ワーク学習が「作業」になっていないかという問題意識があったといいます。
今回は、学習プロセスの可視化、定期テストとの関連分析、入試傾向を踏まえた考察など、具体的なデータとともに実践の様子を紹介いただきました。
「写して終わり」で、何を評価するのか
安田先生が最初に提示したのは、「紙のワーク学習が作業になっていないか」という問いです。

答えを写して丸を付けて提出する。そうした学習の様子を前に、「何を評価すればよいのだろう」と感じることがあったといいます。また紙のワークでの学習は一度書き込んでしまえば繰り返し解くことは難しく、学力の定着が見られないという課題があったと振り返りました。
こうした疑問を抱く中で、前任校でキュビナを導入したことがきっかけとなり、活用を始めたと語りました。
デジタルドリルで学習プロセスを可視化する
キュビナの活用で実感している点として挙げたのが、「学習プロセスの見える化」です。
誰が、どの単元に、何回取り組み、正答率がどの程度か。取り組みの履歴をデータとして、先生用の管理ツール「キュビナ マネージャー」上で把握できるため、「写して終わり」ではなく、努力の積み重ねが見えるようになったといいます。

1年生では、学期末に個人の学習履歴をまとめた資料を配付しました。「これだけ取り組んだね」と具体的に示すことで、生徒自身が自分の努力を振り返ることにつながります。
中には、20~30問程度のワークブックに100回近く取り組む生徒もいるとのことです。紙の教材では難しい反復量が、デジタルでは可能になっていると語りました。
キュビナの取り組み量と定期テストの関連を分析
安田先生は、1年生約60名を対象に、キュビナの取り組み状況と定期テストの平均点との関連を分析しました。
キュビナの正答率と定期テスト平均点を比較したところ、キュビナの正答率が高い生徒ほど定期テストの平均点も高い傾向が見られたといいます。さらに後期中間試験では、キュビナでの取り組みを増やし正答率を伸ばした生徒が増加し、テスト平均点の上昇も見られました。

「繰り返し学習によって、見たことのある言葉が増え、問題に正しく答えられる状態になっているのではないか」と分析を示しました。一方で、自ら取り組み量を増やすことが難しい生徒への支援が今後の課題だとも語りました。
入試傾向を踏まえ、「書ける」ことより理解や読解力を重視
知識・技能の習得において生徒に求められる力に関連して、千葉県公立高校入試の問題構成にも触れました。社会科では記号で答える問題が全体の約87%を占め、点数の大半がマーク式で取れる構成になっているといいます。

こうした出題傾向から、単に語句や漢字を正確に「書く力」よりも、「何があったのかを理解し、資料を読み取る力」が問われている、と考えられます。
そのため、キュビナを活用して多くの問題に繰り返し取り組み、語句や知識を確実に身につける学習が有効ではないか、と見解を示しました。
デジタルが実現する「圧倒的な反復量」が生む定着
キュビナの特長は、短時間に多くの問題を繰り返し解け、反復量が確保できることです。

紙に書いて解答する場合に比べて、デジタルではテンポよく学習に取り組めます。また、紙のワークは一度書き込むと繰り返しにくい一方で、キュビナは常に空白の状態から再挑戦できます。
そのため、短時間で繰り返し多くの問題に挑戦できることが、定着につながっていると語りました。
教師の役割が、確認から分析や指導にシフト
紙のワークでは、答えを書き写して提出する生徒もおり、その成果をどう評価するかに悩むことがありました。
キュビナ導入後は、取り組み回数や正答率といったデータをもとに学習状況を把握できるようになりました。教師の役割も変化しており、単に提出物をチェックするだけでなく、生徒の学習をデータに基づいて把握し、それをもとに次の指導や支援の方法を検討することに、より重点が置かれるようになってきているといいます。

最後に安田先生は「手で書くことだけにこだわらず、デジタルの特性を生かすことで、より学習の質を高めたい」と語り、発表を締めくくりました。
________________________________________
目的に応じた副教材の使い分け/広島県呉市立川尻中学校 上村愛美先生
上村先生は、広島県呉市立川尻中学校で2・3年生の数学を担当し、ICT教育推進も担っています。
呉市では、キュビナ導入にあたり自治体主導で保護者負担なしの試用期間を2年間設けたのち、3年目からは保護者負担での導入に移行しました。
川尻中学校では、この動きを踏まえ、試用期間中に「紙教材で続けるもの」と「キュビナで代用できるもの」を整理し、使い分けを進めたと話しました。
授業の冒頭5分は「キュビナタイム」で基礎固め
上村先生は授業開始時に「キュビナタイム」を設けています。毎時間の授業を同じ流れに則って進めることで、生徒が見通しを持って学びやすくなるといいます。

「キュビナタイム」では「その日の教科を5分間解くこと」だけを指定し、取り組む内容は生徒が自分で選びます。前時の範囲を復習する生徒もいれば、過去学年まで戻って学ぶ生徒もいるなど、生徒によって学び方や内容に幅が見られます。
教科書と同じ目次、ページ数、問題レベルが表示されるので、生徒が自力で学習を進めやすい点が、自律的な学びを支えているといいます。
授業内演習は教科書中心、学習過程の評価は紙教材で見取る
授業中の演習は教科書の問題を中心に、紙の「教科書ワーク」も使用しています。
テスト時には、テスト範囲部分を解き終えたワークを提出する形にしています。
ワークは、採点と間違い直しができていればB、さらに学習の書き込みが加わっていればAと評価。テストの点数に加えて、取り組みの過程を評価に反映していると語りました。

紙の教科書ワークを使う理由については、先生・生徒の両者から途中式やメモなどの学習過程を振り返りやすい点が大きいといいます。「なるべくノートやワークに書かせたい」との考えのもと、理解の深まりや取り組み方を確認する場面では紙教材が使いやすいと整理しました。
ただし、授業の進行や理解状況によって「もう少し演習が必要」と判断した際には、授業中の演習タイムでもキュビナを活用します。
必要なときに「さっと問題を出せる」ことは、キュビナのメリットだといいます。
目的別に整理すると「基礎固め=キュビナ」「評価=紙」
上村先生は、目的で整理すると使い分けが明確になると語りました。
「基礎固め」では、授業冒頭の5分に加え、週2回の朝学習でも学校全体でキュビナに取り組む時間を設定しています。
繰り返し学習で演習量を確保しやすく、学ぶことが得意でない生徒でも取り組みやすい点が特徴だといいます。スポーツや習い事で忙しい生徒も、隙間時間を見つけて学習する様子が見られました。

また、教員は先生用の管理ツール「キュビナマネージャー」で進捗を確認し、その場で声かけを行います。実力テスト前には、範囲表だけでは学びにくい生徒に向けて、範囲表をもとに作った課題を配信することもあります。
「理解度や学習過程の評価」では、紙教材が適していると整理しています。得点だけでなく、途中式や書き込みから努力の過程を把握しやすい点がメリットだといいます。
長期休業と受験対策は、キュビナを中心に紙教材も併用
長期休業中の課題は、費用面も意識してキュビナを活用しています。数学では、季節に応じてキュビナが提案する「キュビナおすすめ問題」を用い、単元ごとに複数のワークブックを宿題として配信しました。

休業中も進捗を確認し、必要に応じて連絡ツールでリマインドできたと語りました。
受験に向けた総復習では、通年で使っていた紙教材の一部をキュビナに置き換えています。単元をピックアップした「キュビナ頑張る表」を教室に掲示し、生徒がそれぞれ進捗を記載することで、意欲の維持を図る工夫も紹介されました。

一方、12〜3月の直前対策用の入試問題集は、入試本番が紙で行われることや地域の出題傾向を踏まえ、継続して紙を採用していると語りました。
置き換えの手応えは「主体的な学びの実現」と「教員の負担軽減」
紙教材からキュビナへ置き換えた副教材について、良さは大きく2点あると上村先生はまとめました。
1点目は、生徒が自分で学びを進める姿が見られたことです。復習する範囲を自分で選んだり、正答率や習熟度を見ながら目標設定したりする様子が見られました。
2点目は、教員が進度や理解度に応じて出題量・難易度を調整しやすいことです。必要なときに必要な分だけ課題を出せるため、教材準備の負担軽減にもつながっているといいます。

最後に上村先生は、現在の取り組みを「試行錯誤の途中」とした上で、目的や場面に応じて、より学びやすい方法を今後も模索したいと語りました。
本記事で紹介した実践の全編は、YouTubeで視聴できます。
関連URL
最新ニュース
- レスポン、EDIX東京に出展 サイレントセミナーも開催(2026年4月15日)
- 宮崎市とコドモン、「保育の質向上・保育DXに関する連携協定」を締結(2026年4月15日)
- 相模原市、「令和8年度相模原市立学校教員採用候補者選考試験」の申込受付をスタート(2026年4月15日)
- ユーバー、「AI×折り紙」ワークショップコンテンツの提供開始 先行導入キャンペーンも受付(2026年4月15日)
- 学生と企業は「サステナビリティとキャリア」をどう捉えているのか=ブレーンセンター調べ=(2026年4月15日)
- 留学経験者は課長以上への昇進率が留学未経験者の約2倍、800万円超の年収層にも顕著な差=ラグザス調べ=(2026年4月15日)
- FKBアドミサポート、高校生の志望校選定状況に関する調査レポート(2026年4月15日)
- サイバーリンクス、近大工学部がブロックチェーン技術を活用したデジタル修了証の運用を開始(2026年4月15日)
- 昭和女子大学附属小中高、世界最大級の教育ロボティクス競技会に日本代表として2年連続出場(2026年4月15日)
- 国際エデュテイメント協会、情報活用能力診断サービス「ジョーカツ」にトレーニングコンテンツを搭載(2026年4月15日)















