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2025年4月24日

ユーバーの「Scratchで小・中学校のプログラミング」Vol.03 <正多角形を描く②>

ユーバープログラミングスクールの中村里香代表による、小学校のプログラミング授業で使ってほしいプログラミング言語Scratch(スクラッチ)の学習動画第3回。

今回は<中級者>向けとして、前回紹介した「正多角形の描き方」をさらに発展させ、変数を使ってより効率よく描く方法を紹介します。

移動と回転の繰り返しで正多角形を描く

算数でスクラッチを活用する際、定番となっている題材のひとつが「正多角形」。
前回の動画では、キャラクター(スプライト)を右向き(90度)に配置し、向いている方向へ一定の距離を「移動」→「外角分だけ左に回転」という動作を繰り返すことで、正多角形を描きました。

たとえば、正方形なら「移動→左に90度回転」を4回繰り返すことで完成します。

▶正方形のプログラムの例


▶プログラミングの変数とは

今回は「変数」を活用し、どのような角数の正多角形も同じ仕組みで描けるようにしていきます。

「変数」とは、数字、文字列、計算式などの値に名前をつけて保持し必要な時に再利用できる仕組みです。例えば、ゲームの得点やHP(体力)、自動販売機の投入金額や代金などこういった値を覚えておけないとしたら困ります。変数の仕組みがあるからデータを保持し処理ができるのです。

▶変数を使って多角形を描く

今回、変数「かく」に描きたい多角形の角の数を設定します。

  • 繰り返す回数 → 「かく」回
  • 回転する角度 → 外角(360 ÷ 「かく」)

スクラッチでは、割り算はスラッシュ( / )で表すので、回転する角度は「360 / かく」と指定します。
これにより、「かく」の値を変更するだけで、任意の正多角形を描くことができるようになります。

▶ステージ上に変数「かく」を表示してさらに便利に

ステージ(スクラッチの右上の画面)に変数「かく」をスライダー形式で表示することもできます。これにより、マウスでスライダーを動かすだけで、描く多角形の角の数を簡単に変えられるようになります。変数の表示の仕方や形式の変更、指定範囲の指定法は動画を確認してください。

この時、プログラムの「(かく)を○にする」は外す必要があります。そうしないと、スライダーで設定した値が上書きされてしまうので注意してください。


▶算数授業での活用

スクラッチは、ゲームや作品づくりだけでなく、教科学習の理解を深めるツールとしても有効です。図形の学習だけでなく、「図形の性質」や「規則性」への気づきを促す活動へもつながります。

今回ご紹介した方法は、算数×プログラミングの組み合わせとして、ぜひ授業の中でご活用ください。

スクラッチの使い方

ペイントの使い方

変数とは

<筆者プロフィール>
ユーバー株式会社 代表 中村里香
2017年4月、すべての子どもが楽しく学べるプログラミング教育を目指し、ユーバー株式会社を設立。プログラミング教室運営、クラウド型学習サービス「うさプロオンライン」の提供、教材開発、講師育成支援、体験イベントの開催などを行う。環境に左右されない学びの機会を届けるため、教育現場や企業と連携し活動中。

ご質問・お問い合わせ info@yuber.jp 中村宛(ご質問は該当記事のURLを添えてください)

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