2013年7月29日
白梅学園大学/「子どもがわかる授業作り」のためのICT活用講座開催
白梅学園大学は27日、第3回小学校フォーラム「子どもがわかる授業作り」のためのICT活用講座を学内で開催した。
ICTを活用した授業の工夫や効果についての講演や模擬授業を通して、教育の情報化の考え方を考察し、子どもにわかりやすく参加しやすい授業作りのための効果的なICT活用指導力の向上を考えるのが目的。参加者は小学校教師など約60人。
講演は白鳳大学 赤堀侃司教授の「子どもの学力とICTの可能性」と、日本教育工学振興会 森本泰弘常務理事の「ICTにかかわる教育環境整備の現状と課題」の2講座。
赤堀教授は、ICTを活用することで学習の動機付けや効果的な学習が可能だが、そのためには優れた教材や評判の良いコンテンツを利用することが大切だとした。また、道具を正しく使うことも重要で、子どもたちをタブレット画面に向かせたままにしないで、ときどき電子黒板を向かせて意識を集中させるなど、使い方の工夫も必要だと語った。
森本常務理事は、国の施策などにより教育のICT化の具体的な目標が掲げられているが整備が進まない現状に触れ、その原因が「予算がない」ことと「効果的な使い方がわからない」ことだとした。使い方では、電子黒板とタブレットをどう使い分けるのか、書画カメラや紙メディアとどう連携するのか、それぞれの優位性を活かした授業構築が大切だと語った。
模擬授業・実践報告は、狛江第五小学校 竹谷正明主任教諭の理科「ICTを活用した理科の授業」、小平第五小学校 相場奨太教諭の体育「ICTを使った体育の授業」、葛西小学校 辻慎二主任教諭の社会「プレゼンテーションソフトを使った歴史の授業」、東京学芸大学 藤原裕特命教授の算数「電子黒板を使った問題解決型授業」の4講座。
模擬授業を行った竹谷主任教諭は、理科の授業では実感できる学習をさせることが大切であり、ICTは通常簡単に見ることができない「気象」や「人体」の授業で有効だとした。模擬授業は、iPadとロイロノートを使った「天気の変化」。4日分の気象衛星の画像やアメダスの雨量情報などから、5日目の天気を予想するというもので、グループ毎に配布されたタブレットを利用して行われた。
模擬授業のあと、タブレット導入に関して「タブレットは何が良いか」「利用規程の作成はどうすればよいか」という質問があった。これに対し、タブレットについては「現時点ではiPadが使いやすい」という答えがあったが、利用規程については「走りながら考えている」と導入済みの学校でも規定を確立できていない現状がうかがえた。また、タブレットに残ったデータの処理や充電環境の整備など、タブレット利用の課題についても意見が出された。
まとめでは、白梅学園大学 増田修治准教授が、「子どもの思考の揺れ」をつくるのに役立つICT教育について、新しい授業のやり方として映像を活用して学び合い学習の共有体験をさせることが可能だとした。また、同大学 佐藤正志教授は「ICT教育への期待」として、情報のインプットとアウトプットの間にある「思考」を支援することが重要であり、思考を促す言語活動を成り立たせるためにICTが活用されることを期待すると締めた。
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