2013年8月28日
大塚商会/「iTeachers 」のiPad活用事例発表に熱気
大塚商会は25日、デジタル端末を学校現場で教職員がどのように活用しているのかを発表する「iTeachers カンファレンス 2013 Summer」を、東京・麹町の大塚商会本社ビルで開催した。
会場に集まった教職員や教育関係者ら約90名は、次々に発表されるプレゼンテーションの内容に、熱心に耳を傾けた。
iTeachersは、ICT教育を通じて新しい学びを提案する“革新的なeducator”の集まり。2013年4月に結成し、現在9名の教育関係者らがICT機器の導入・活用事例を共有し、実践の中で培われた経験やノウハウを全国のイベントやセミナーなどを通じて情報発信している。
3つのセッションに分かれた今回のカンファレンスでは、デジタル端末を先駆的に授業に取り入れた中学・高校・大学の教職員らによる報告のほか、現役高校生や医療関係者など、異なる場所で活躍する6人のスピーカーがプレゼンテーションの形式で取り組み内容を発表した。
セッション1の最初の発表は、大阪大学 岩居弘樹教授による、「話して演じて振り返る ~iPadが支える外国語アクティブラーニング~」と題したプレゼンテーション。
工学部・基礎工学部の学生らを対象にしたドイツ語の授業を担当する岩居教授は、授業にiPadを率先して活用している。
プレゼンの序盤、岩居教授は、認知科学・教育テクノロジーの専門家である英・ニューキャッスル大学 スガタ・ミトラ教授の「教師は、お膳立てしたら後ろに下がって学習が生まれるところを感心しながら見ていればよい」という言葉を紹介。
そして、「自分たちで学ぶ」「頭ではなく体で覚える」「自分たちの姿を撮影するなどして振り返る」といった指導方針の元での具体的な事例紹介を行った。
ドイツ語クラス(1クラス45名)ではiPadを使って、会話の撮影、再生を行っている。
発音練習には単語学習アプリ「WordWizard」を活用。ドイツ語のほか5カ国のバージョンがあり、画面上でアルファベットを並べると音声で応えてくれる。
対話練習には、「Dragon Dictation」を活用。音声認識技術により声で文字を入力できるもので、学生は自らの発音をアプリに聞かせて認識されるかどうかで発音の良しあしを判定するツールとして使っている。
また、シナリオ作成やビデオ撮影・編集にもアプリを活用。
岩居教授はこうしたICTツールによる学習効果として、「自ら進んで学習することで学生らは大きな学びを得ている」とその手応えを語った。
次に、佐賀市立大和中学校の中村純一教諭が「中学生 meet 6 iPad ~中学校現場における導入期での発見と気づき~」と題して、自らの体験や取り組みを発表した。
勤務校の必ずしも十分とは言えないICT環境の中で、中村教諭はiPad6台の個人購入を決断。
生徒6人一班に1台を渡し、授業での調べ学習や韓国の高校との映像を通じた交流授業に活用するほか、他の教職員からのICT機器の活用法に関する相談を受けるなど、具体的な取り組みを挙げた。
これからICT機器を活用しようという際に参考となる事例も多く、その巧みな話術に会場が沸いた。
スピーカーそれぞれが学習の場で使用しているのは、主にiPadなどのICT機器とiOS系のアプリ。はじめて機器を手にする児童生徒らでも、直感的に操れる点がこれらの機器を選ぶ理由のようだ。
教職員一人ひとりが持つ、学校現場での取り組み事例を発表するとともに、課題やこれからの教育のあり方を共有し広げる場として、iTeachersの活動はこれからも続けられていく。
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