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2016年10月13日
富士通、脳科学の知見から強化学習アルゴリズムの共同研究を開始
沖縄科学技術大学院大学(OIST)と富士通研究所は12日、脳科学の最新の知見を活用し、人間のように応用力のある強化学習アルゴリズムを開発する共同研究を開始すると発表した。
行動に対する報酬をもとに、試行錯誤を通じて環境に適応した行動選択方策をコンピュータに獲得させる強化学習が、様々な成功事例によって注目を浴びているが、従来の強化学習では、注目すべき情報をあらかじめ設計者が指定する必要や、問題ごとに学習をやり直す必要があるといった課題があり、実社会での適用は限られているという。
OISTと富士通研究所では、脳の学習方法に着目。最新の脳科学の知見に基づいてそのメカニズムを取り入れることで、従来の強化学習で人手により調整していた部分もAI(人工知能)が自律的に調整可能となる、より応用力のある強化学習アルゴリズムを開発する共同研究に着手するという。
具体的には、主に、実用化に向けた課題の中でよりニーズの高い「動的に変化する大量データの中から強化学習に適した情報を自動的に抽出する技術」、「過去の経験を別の問題の行動選択方策へと生かす転移学習技術」、「複数の方策から状況に応じて行動を選択する協調・並列強化学習技術」の3つの分野における新技術を開発する。
また、共同研究の成果を元に、ICTシステム管理、エネルギーマネジメントなどの実社会での応用において、人手による設定・調整なしで、環境に適応した方策をより効率的にコンピュータに獲得させるAIソリューションの開発を目指すという。
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