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2017年7月27日
KCCSと筑波大学、AIを活用した皮膚疾患診断サポートシステムの共同研究
京セラコミュニケーションシステム (KCCS) は26日、筑波大学医学医療系皮膚科の藤本学教授・藤澤康弘講師と、AIを活用した画像認識による、医師向けの業界標準となる皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し、共同研究を開始したことを明らかにした。
同研究では、皮膚病の臨床画像をディープラーニングで学習し、メラノーマ (悪性黒色腫) などの皮膚がんをはじめとする複数の皮膚腫瘍を判別する「高精度な画像認識モデル」を開発する。次の段階として、皮膚がん以外の皮膚病に適用範囲を拡大し、臨床画像から皮膚病全般の診断をサポートするシステムを開発する。
これにより、皮膚科専門医の診療支援に役立つことはもとより、専門医がいない医療過疎地や専用機器がない環境において、市販のデジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像でも診断のサポートができる簡易型診断サポートシステムも構築可能となる。これらのシステムによって、専門医が不足しがちな地方の医療現場における皮膚疾患診断をサポートし、皮膚科専門医の受診が必要な患者を早い段階で見つけることで、医療レベルの向上に貢献できるとしている。
共同研究にあたって、KCCSは画像認識モデル作成サービス「Labellio」の提供や画像認識システムの構築で培ったノウハウを活かし、システム開発を実施する。筑波大学は、同附属病院皮膚科において20年をかけて蓄積した2万枚を超える膨大な臨床画像データを、AIの機械学習用の教師データとして提供するとともに、皮膚疾患診断サポートシステムの精度評価、医療現場における適応性の評価を行う。
両者は、今年3月から来年3月にかけて共同研究を行い、3年後の実用化を目指している。さらに、将来的には両者の知見を合わせることで、2000以上の皮膚疾患が判定できるシステムを目指し、研究開発を進めたいとしている。
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