2018年7月31日
袋井市と凸版印刷、経産省「『未来の教室』実証事業」に参画
静岡県袋井市と凸版印刷は30日、両者が連携して実施する「教科学習 (授業) の効率化と協働学習による応用のサイクル」が、経済産業省の「未来の教室」実証事業に採択されたことを明らかにした。今年9月から3カ年の計画で実証を開始する。
実証事業では、子どもたちが各自の資質を開花させていくことを目標に、独習を可能とするアダプティブサービス (デジタル教科書+アダプティブ・ラーニング) を開発し、これを活用して基礎・基本学習の効率化と、子どもの能力に応じた学びの実現を図っていく。さらに、アクティブ・ラーニングを実践する授業時間を増やし、自ら課題を発見し解決できる創造力豊かな人材の育成を目指す。
具体的には、袋井市立三川小学校の5年生 (2年目以降は5、6年生) の約40人 (2年目以降は約80人) を対象に、1人1台タブレット端末を貸与し、新しいタイプの授業を実践する。
①基礎・基本を効率的に学び、発展的な学習時間を生み出す学習プログラムでは、映像を活用したレクチャーで小単元ごとに児童が独習可能な学習システムを開発し、デジタル教科書やデジタルドリルと組み合わせることで、子ども一人ひとりが効率的に学習を進める。
②アクティブ・ラーニングを実践し、思考を深める学習プログラムでは、デジタル授業支援ツールを活用し、子どもが自身の考えをツール上でまとめることで、授業中の発表やグループワークをデジタル化し、効率化を図る。さらにシンキングツールを使って、自身の思考過程を細分化し振り返ることで、より論理的な発表を行うことができるようにするなど、考える力の向上のサイクルを進めていく。
袋井市と凸版印刷は、同実証事業を皮切りに、地域企業との連携によって本物に触れる教育プログラムの開発を行うとともに、教科学習への橋渡しとなるデータベースの検討を実施し、学力の3要素 (知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体的学習態度) への効果検証を予定している。
また、凸版印刷は、同実証実験で開発する新しいアダプティブサービスの提供を進めるとともに、授業の知識習得型から課題解決型への転換 (教科学習の効率化とアクティブ・ラーニング主体の授業)、さらには非認知能力の醸成を支援する取り組みを推進していく。
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