2018年11月13日
ネットワークセキュリティ国内市場の需要増加、富士キメラ総研調べ
富士キメラ総研は、進化するネットワーク上の脅威への対応により需要増加が続く法人向けネットワークセキュリティサービス/セキュリティ製品の市場を調査し、その結果を「2018 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧 上巻・下巻」にまとめて出版した。
上巻の市場編では、セキュリティサービス16品目、セキュリティ製品26品目の各市場について現状を調査し、将来を予測した。下巻の企業編では、セキュリティソリューション・プロバイダー26社、セキュリティツール・ベンダー24社の事例分析を行い、セキュリティソリューション ビジネスの検証と分析を多角的に行った。
それによると、2017年度のセキュリティサービス市場は前年度比9.5%増の1809億円、セキュリティ製品市場は6.6%増の2662億円となり、合計したネットワークセキュリティ関連市場は前年度比7.8%増の4471億円となった。
セキュリティサービス市場では、ユーザー単独では人材不足から新たなセキュリティ対策の導入が困難なため、セキュリティベンダーによる運用・監視のアウトソーシングサービスを利用する傾向が強まっており、マネージドセキュリティサービス (MSS) の需要が増加している。
また、超大手/大手企業はネットワークセキュリティの強化として、トレーニングサービスや診断サービスの利用を進めている。中堅/中小企業では、セキュリティ製品の運用負担低減を目的としたセキュリティサービスの需要が高まっており、セキュリティサービスの伸びはセキュリティ製品を上回ると予想される。
一方、セキュリティ製品市場は、端末管理・セキュリティツールやUTMを中心に導入が進んでおり、標的型攻撃対策ツールやWebフィルタリングツールなどは引き続き堅調な伸びが予想される。加えて、高度化を続けるネットワーク上の脅威に対し、マルウェアなどの侵入を前提としながら、エンドポイントでの検知や遮断、感染経路の調査ニーズの高まりからEDR (Endpoint Detection and Response) の大幅な伸びが期待される。
IoTデバイスの普及に伴うセキュリティリスクの増加から、今後もネットワークセキュリティ関連市場は堅調に拡大すると見られ、2022年度には2017年度比28.3%増の5735億円が予測される。カテゴリー別に見ると、クラウド利用の拡大に伴いWebセキュリティカテゴリーが46.7%増の537億円に、また注目市場として、EDRが2017年度比2.4倍の123億円に伸びると予想される。
情報はホームページからも閲覧できる。
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