2018年12月5日
東京学芸大竹早小、micro:bit使ったプログラミングで「Hour of Code」に参加
東京学芸大学付属竹早小学校は4日、12月3日~9日の「コンピュータサイエンス教育週間」に全世界で実施されるプログラミング教育推進運動「Hour of Code」に合わせ、ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)と日本マイクロソフトの協力でmicro:bitを使った「プログラミング体験教室」を開催した。
この日の授業は、5年生の児童34名が参加し、WDLCが「MakeCode×micro:bit 200 プロジェクト」で提供するMakeCodeとmicro:bit20台等を使用し、日本マイクロソフト社員ボランティア17名がトレーナーとなって進められた。
この時限の課題として提示されたのは、「Aボタンを押したらLEDをハート形に光らせよう」、「ゆさぶったらLEDをハート形に光らせよう」、「今の気温を表示させてみよう」、「暗くなったらLEDを光らせてみよう」の4つ。
参加したほとんどの児童がmicro:bitを使ったプログラミングは初体験とあって、最初は戸惑いを見せていたが、トレーナーにアドバイスを受けながらUSBでPCと接続し、MakeCodeでプログラムを作成してmicro:bitに転送、第1の課題をクリアすると、講師から「自分のやりたいことをプログラムで実現できた。もうみんなはプログラマーです」という賞賛とみんな自由に作っていいよという声が掛かる。児童たちは、課題だけでなく、思い思いのプログラミングに挑戦しはじめた。
「左に傾けたら左向きの矢印が、右に傾けたら右向きの矢印がでます」
「Aボタンを押したら“HELLO”がでます。Bボタンを押したら“LOVE”がでます」
MakeCodeのメニューには、「基本」「入力」「音楽」「LED」「無線」「計算」など様々なプログラミング用のブロックは並んでいて、中を覗くと子どもたちの想像力をかき立てるものばかり。
中には、今回の授業では予定していなかった「音」のプログラミングを組んでスタッフにスピーカーを用意してもらう児童もいた。「ああしてはいけない」「こうしなければならない」といった縛りの無い、解放された学びの瞬間を垣間見ることが出来た。
「楽しかった」という感想を述べて、「何が楽しかったの」と問われた児童は、「自分でやろうと思ったことが、プログラミングでその通り動いたのが楽しかった」と答えていた。
先日WDLCが発表した「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」に参加している小学校のプログラミング教育の実態をアンケート調査では、現状52.9%はプログラミング教育を実施しており、未実施校のうち、今年度中の実施予定を含めると計84.6%が「2018 年度中に実施する」という結果だったが、多くの課題も指摘されている。
「学校内のパソコンはUSBを接続できない」、「学校内のパソコンはアプリをダウンロードできない」、「YouTubeの教材が見られない」など、プログラミング教育を実施するための環境・インフラ不足。
未実施校では63.3%が「教員のプログラミング知識が不足している」、36.7%が「自分が勉強する時間が取れない」 と回答しており、教員がより情報を手軽に得られ、プログラミング知識を補うための仕組みづくりが必要だという。
東京学芸大学付属竹早小学校では、一般尾公立校のように自治体の管轄下でないことでより自由度の高いPC環境を実現しており、今回のプログラミング授業でも支障なく取り組むことが出来ている。しかし、今回の授業を担当した佐藤正範教諭は、「プログラミングを活用した授業デザインでは、授業時間数をどのように確保していくかが今後の課題になります」と述べ、2020年プログラミング必修化に向け、プログラミング授業を始めたその先にも課題が多いことを伺わせた。
今回の授業でも溢れていた子どもたちの笑顔や驚きが日本中にひろがっていくことを期待したい。「MakeCode×micro:bit 200 プロジェクト」はその一助となるものだろう。
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