2020年5月15日
高校生の自宅学習、一番の悩みは「周りとの差」に対する不安 =旺文社調べ=
旺文社は14日、同社の英単語アプリ「ターゲットの友」と、参考書情報サイト「StudiCo(スタディコ)」のユーザー計953人を対象に実施した、コロナ休校下の「高校生の自宅学習に関する実態調査アンケート」の結果をまとめ発表した。
それによると、休校期間中の勉強時間を調査したところ、30%以上の高校生が、1日のうち「7時間以上」勉強していることが分かった。
「5~7時間未満」「7時間以上」の合算では過半数(55.9%)となり、多くの高校生が、学校の通常授業と同量程度かそれ以上の時間を、勉強に費やしていることが判明した。
休校期間中、どのような学習に取り組んでいるかという調査では、「学校からの課題」が回答数トップ(81.4%)。
このほか、「参考書等での自習」も同規模の回答数(71.0%)を集め、学校や塾に通えない状況の中、多くの高校生が自主的に勉強を進める姿勢が見てとれる。
一方で、「学習アプリ・Webサービス」にも、半数近くの割合(45.6%)で回答が集まった。電子端末やネットワーク接続環境さえあれば、休校期間中も自宅にいながら新しい学習コンテンツにアクセスできる、教育系ICTサービスも積極的に利用されていた。
また、自宅での勉強で悩んでいることを聞いたところ、「周りとの差が不安」が回答数トップ(76.4%)だった。
休校期間中は、学校のテストや模試を受験する機会がなく、同世代の友人と直接会うことも少なくなるため、自分の学力や受験勉強計画の「現在地」を知るための情報が乏しくなる。
これらの情報不足は、「適切な勉強量が分からない」「何を勉強してよいか分からない」といった悩みにも直結しており、ひいては「やる気が起きない」といった、勉強のモチベーション低下を誘引する要因にもなっているようだ。
自宅学習で悩んでいることとして、「大学入試がどうなるか不安」という項目も、過半数(58.1%)あった。
同調査の自由回答内容には、一斉休校の影響で議論が活発化している「9月入学・始業」制度についても、関心を寄せる声が多く集まった。大学受験への影響と合わせて、自分たちの将来を左右する制度面の問題に対しても、高校生による心配の声が高まっている。
自宅での学習を効率的に進めるコツや、勉強の際に決めているルールについて聞いた質問では、「1日の時間の使い方」に関連する回答が多く集まった。
また、「スマホは勉強以外に使わない」「スマホを触る時間帯を決めて勉強する」といった、スマホとの付き合い方に留意する声も、多く上がっている。
このアンケート調査は、同社が運営する英単語アプリ「ターゲットの友」と参考書情報サイト「StudiCo」のユーザーを対象に、4月30日~5月7日にかけて実施。回答規模は953件だった。学年の内訳は、高3生56.3%、高2生12.4%、高1生20.2%、その他合計11.1%。
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