2020年11月16日
教室のコンピュータからオーストラリアにある機械モデルを遠隔プログラミング /相模原市立小山小学校
12日、相模原市立小山小学校5年生の総合的な学習の時間では、遠隔プログラミングの公開授業が行われた。児童らが日本と気候条件の異なるオーストラリアの農業問題を解決するための機械モデルを考え、オーストラリアに送付。しかし、プログラムに不具合があることが判明するというストーリーで展開された。授業のねらいは、「プログラミングの体験を通して、テクノロジーによって世界の距離が縮まること、社会や世界の様々な問題を解決できることに気付く。」ことだ。
オーストラリアに送った機械モデルでトラブル発生
担任教諭が冒頭、テレワークやリモート会議、小惑星探査機はやぶさ2など離れたところからコンピュータを活用する例や用語を紹介し、「今日の授業では、リモート操作を体感しながら学んでもらいます。」と語り授業が始まった。
教室前方のモニターには、オーストラリアのオフィスの映像が映し出されており、児童らと英語で「ハロー」と挨拶を交わす。そしてトラブルの様子が英語で語られ、同時に通訳が「問題がおきました。助けてください。」と感情豊かに続けると児童らの期待が高まる。レゴSPIKEプライムで作られた機械モデルは、ネットワンズシステムズの協力でシスコシステムズのオーストラリアのオフィスに実際に送付してあり、ライブ感があって演出も本格的だ。
機械モデルのプログラムは晴れている時に水をまく自動灌水機だ。カラーセンサーがついていて路面の色で湿り状況を判断、乾燥を検知するとスプリンクラーに見立てたホースを回転させるものだ。
しかしスプリンクラーが止まらないという問題が発生したのだ。さらに水をまいた後すぐに雨が降り出すこともあるという説明だ。
児童らは思い通りに動かすための条件を試行錯誤
「なぜうまく動かなかったのか。動きを変えるにはどうすればいいのか。」という教諭の問いかけに「晴れの時は動かして、雨の時には止めたい」「曇りの時も止めた方がいいのかな」「雨が降って土の色が湿った色になったら何回転であっても止まるというプログラムにすればいい」など次々と児童からは意見が出てくる。教諭からは天気のデータをノルウェイの気象情報サイトからインターネットを通じて取得する方法、この時の取得条件に場所「Sydney」と指定する方法が説明された。
この情報と自分たちの考察をもとに児童らは数名のグループに分かれていよいよChromebookでプログラムの修正に取りかかった。集中した真剣な様子でプログラムの命令ブロックを試し、児童どうしで相談し試行錯誤を繰り返す。
リモート操作で修正プログラムを実行
修正作業を終えたグループの児童は、教室前方のモニター前に移動した。いよいよ、相模原市の教室にあるChromebookからオーストラリアにある Windows コンピュータのGoogleデスクトップと接続し、リモートで機械モデルのプログラムを修正し実行するのだ。モニターに映る機械モデルがゆっくりと意図した通りに動き始めると、少し緊張した様子で見守っていた児童らの笑顔がはじけた。
残り15分になったところで、修正に成功したグループの児童はプレゼンで自分たちのプログラムを解説。命令のブロックを指し示しながら「天気を調べる場所にSydneyと指定して『雨または雪ではない』という条件に合ったら機械モデルを回転させました。そうでない時にはモーターを停止しました。こうして晴れと曇りの時は動かすようにしました。」と説明する。悩んでいるグループには「これだと雨の時も反応しちゃうよ」「『または』と『ではない』をつかうといいよ」などアドバイスする様子も見られた。
コンピュータの活用で世界との距離が縮まる体験
授業の最後はモニターの前に児童全員が集まった。全グループの修正プログラムがオーストラリアで無事に動いたかどうか見届けるのだ。「スリーツーワンゴー」という掛け声のあと、モニターの中で機械モデルが無事に動き出す、教室は「わぁー」という児童らの大きな歓声につつまれ拍手が起こった。
教諭は「このようにコンピュータを使うと世界の距離がこんなにも縮まるということを体験してもらいました。身近にもこういったことがたくさん使われていますね。また今後、みんなはリモート技術を活用して様々な課題を解決してくれるのだろうなと期待しています。」と笑顔で結んだ。
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