2021年3月16日
本を多く読んでいる子ほど偏差値がプラスに =ベネッセ教育総合研究所調べ=
ベネッセコーポレーションの社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」は15日、小学生の読書に関する実態調査・研究の結果をまとめ発表した。
同研究所では、進研ゼミの会員向け電子書籍サービス「電子図書館まなびライブラリー」の読書履歴データをもとに、読書が子どもの学習や生活におよぼす影響を調査・研究。
今回は、過年度までの研究を踏まえ、読書が国語の知識や思考力といった多様な資質・能力の形成にどのような効果を持つのかを検証するために、小学5年生から6年生の1年間にわたる「読書履歴データ」と「実力テストの結果」に加えて、「アンケート調査」を組み合わせた分析を行った。
それによると、本を多く読んでいる子どもほどテストの偏差値の変化にプラスの効果があった。
その傾向は、漢字や文法などの「知識問題」だけでなく、思考力を問うような「読解問題」(物語文・説明文の読解)や「挑戦問題」(日常生活場面での問題解決)のいずれにおいても同様にみられた。
つまり、読書の量(冊数)は、国語の「知識」と「思考力」のいずれの力にもプラスの効果があることが分かった。
また、本を多く読んでいる子どもほど「最初から最後まできちんと読む」「気になったところを読み返す」「登場人物の気持ちになりながら読む」など、読み方を工夫していた。
本を多く読んでいる子どもは、「長い文章を読めるようになった」「新しいことを知ることができた」「興味のあることが増えた」「知っている漢字や言葉が増えた」など、自分でも読書の効果を実感していた。
さらに、本を多く読んでいる子どもほど、本を読んでいて「時間がたつのを忘れるくらい夢中になる」「心が落ち着く」を肯定する比率が高い。
コロナ禍で心の健康について報じられる機会が増えているが、読書は、楽しみを広げ、気持ちの面でも大切な存在となっていることが分かった。
同研究所では、2018年度に読書の量が算数の学力に与える影響を、2019年度には読書のジャンルが社会科の学力に与える影響を検証し、その結果を発表している。
今回(2020年度)は、国語の多様な資質・能力の形成に読書がどのような効果を持つのかを検証。知識だけでなく、思考力の形成にどのような効果があるかを明らかにするため、国語の実力テストの問題を「知識問題」「読解問題」「挑戦問題」にわけて分析した。
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