2021年3月30日
プロキッズ、姫路市でロボット活用した「農業版STEAM教育」の第2章開始
プロキッズは29日、兵庫県姫路市から「令和3年度農業版STEAM教育業務」を受託し、前年度に引き続き、農業用ロボット「ファームボット(FarmBot)」を活用した「農業版STEAM教育」の第2章をスタートさせると発表した。
具体的には、農業版STEAM教育を実証的に実施し、地域に根付く新たな「アグリテック」の担い手の育成を進めていく。アグリテックとは、農業(Agriculture)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、農業の課題を最新テクノロジーで解決する取り組みのこと。
「ファームボット」は、オープンソースでコントロールする精密農業支援ロボットで、種まき・水やり・雑草の除去などを自動で行うことができる。
2020年度は、同市立書写養護学校に設置されたファームボットを利用して、同校中学部の生徒に遠隔操作による野菜栽培などの学習を提供。農福連携や農業分野でのSTEAM教育の実証を進めてきた。
同社は、教材の提供とともに授業も実施。生徒が教室のパソコンから中庭に設置してあるファームボットを操作して定期的な水やりを自動化するなど、ICT導入による農業体験を提供。
今後も、同社の教材プラットフォーム「Code Land」上での教材閲覧や学習進捗管理など、遠隔農業学習を実施していく。
同時に、植物の栽培に適した土づくりや植物に応じた水やりの加減などを、データに基づいて改良していく「データ駆動型農業」につなげていけるよう、カリキュラムのアップデートも行う。
さらに2021年度は、農業版STEAM教育の対象である小学生親子に、「農業×ICT」のおもしろさを感じてもらう取り組みも展開していく予定。
姫路市の農業就業者の平均年齢は71歳で、65歳以上の就業者が約82%を占めており(2015年農業センサスから)、後継者不足による過疎化、限界集落の増加、耕地利用の低下が深刻な課題になっている。
このような現状を踏まえ、情報通信技術(ICT)を活用した農業で新たなアプローチで解決するビジネスを生み出せる人材を育成するのを目標に、今回の「農業版STEAM教育」事業を実施する。
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