2021年4月14日
中学受験、志望校選びは「教育方針」「在校生の雰囲気」を重視 =栄光ゼミ調べ=
Z会グループの栄光が運営する進学塾「栄光ゼミナール」は13日、この春、私立・国立中学校を受験した受験生とその保護者の合計433人を対象に実施した「受験生アンケート」の結果をまとめ発表した。
それによると、受験生の保護者に、最初に中学受験をしようと考えた人を聞いたところ、49.5%の保護者が「母」と回答。次いで、「子ども」が27.5%、「父」が19.8%だった。私立・国立中学校の受験は、母がきっかけとなって、受験を考え始める家庭が多かった。

志望校・受験校を選ぶ上で、学習面について重視したポイントを、受験生・保護者にそれぞれ聞いたところ、受験生・保護者ともに最も重視したポイントは「教育方針・校風」で、受験生の64.0%、保護者の75.2%にのぼった。
受験生と保護者の回答を比較すると、受験生は「校舎や設備が整っている」ことをより重視している一方、保護者は「中高一貫指導」「大学進学実績」をより重視していることが明らかになった。
「コロナ対応が適切だった」点を重視した受験生・保護者はわずかで、学校選びで各学校のコロナ対応を気にかけていた家庭も一定数いるが、教育方針などその他の項目の方が、より重視される傾向にあった。
志望校・受験校を選ぶ上で、学校の雰囲気や取り組みについて重視したポイントを、受験生・保護者にそれぞれ聞いたところ、受験生・保護者ともに最も重視したポイントは「在校生の雰囲気」で、受験生の52.1%、保護者の62.2%にのぼった。
受験生と保護者の回答を比較すると、受験生は「文化祭などの学校行事が盛ん」「クラブ活動が充実している」など、学校活動をより重視している一方、保護者は「通学が便利」や「伝統や世間の評判」をより重視していることが分かった。
受験生と保護者に、「受験」とはどのようなものだったかを聞いた質問では、多くの受験生・保護者が、「学力の向上に役立った」「精神的成長に役立った」と感じていることが明らかとなった。特に、子どもの精神的成長を実感している保護者が多く、約7割にのぼった。
受験生に、受験を乗り越える上で精神的な支えとなった人を聞いたところ、「母」が78.7%、「塾の先生」が78.2%にのぼり、周囲の大人が支えとなっていることが分かった。
また、「塾の友達」も半数以上の受験生が支えになったと回答しており、「志望校合格」という同じ目標をもつ塾の友人も、受験生にとっては重要な存在であることが分かった。
受験生の保護者に、習い事やクラブを続けた時期を聞いたところ、最も多かったのは、「小5」で33.3%。
習い事やクラブを「辞めずに続けた」という家庭も5人に1人以上で、昨年同様、受験勉強と習い事やクラブを両立している受験生も少なくないことが明らかとなった。受験生にとっては、習い事やクラブが、受験勉強の息抜きやリフレッシュになっているようだ。
私立・国立中学を受験した家庭の約半数が「母」が受験のきっかけとなっている一方、公立中高一貫校受検では「子ども本人」の割合がもっとも高く、きっかけにも違いがあることが明らかになった。
私立・国立中学の受験生と公立中高一貫校の受検生を比べると、公立中高一貫校の受検の方が、習い事やクラブを辞めずに続けていたことが明らかになった。
私立国立中学受験では、多くの学習塾で小学4年生から受験対策が本格化するため、その頃から徐々に習い事を整理する家庭が多いと考えられる。
この調査は、「栄光」の教室に在籍していて、2021年に私立・国立中学校を受験した受験生とその保護者を対象に、1月16日~3月18日にかけてインターネットで実施。回答者数は、受験生211人・保護者222人の合計433人。
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