2021年11月17日
既卒・第2新卒の6割以上が「企業のSDGs取り組みは就活に影響しない」と回答 =UZUZ調べ=
UZUZ(ウズウズ)は16日、既卒・第2新卒として就職活動中の20代男女1803人を対象に実施した、「若者の就職・転職活動に関する実態調査」の結果をまとめ発表した。
この実態調査は、同社のユーザーに定期的にアンケートを取ってデータを収集し、3カ月ごとに公開。第2新卒は「正社員や契約社員として3年以内の就業経験がある20代」と定義している。
今回の調査結果によると、SDGsの理解度について尋ねたところ、「詳しく内容を説明できる」と回答したのは、既卒3.1%、在職者/第2新卒2.6%、離職者/第2新卒2.8%だった。
「ある程度の内容は分かる」は既卒41.2%、在職者/第2新卒47.2%、離職者/第2新卒38.1%で、「聞いたことはあるが、内容までは分からない」は既卒38.2%、在職者/第2新卒40.4%、離職者/第2新卒42.5%。
「聞いたことがない」との回答も既卒17.5%、在職者/第2新卒9.8%、離職者/第2新卒16.7%あった。
就職/転職活動で企業のSDGsへの取り組みが志望度に影響するかを質問したところ、「とても影響がある」が既卒5.6%、在職者/第2新卒4.0%、離職者/第2新卒5.7%で、「少し影響がある」が既卒29.5%、在職者/第2新卒29.7%、離職者/第2新卒26.7%だった。
「あまり影響がない」は既卒41.8%、在職者/第2新卒47.0%、離職者/第2新卒39.3%で、「全く影響がない」も既卒23.1%、在職者/第2新卒19.4%、離職者/第2新卒28.3%。
既卒・第2新卒ともに、「(とても・少し)影響がある」との回答が30%を上回る一方で、「(あまり・全く)影響がない」との回答は約2倍にのぼることが分かった。
「とても影響がある」「少し影響がある」と回答した理由を聞いたところ、「国際社会で求められていることなので取組むべきだと思うから」「社会的な取り組みに前向きな姿勢や変化に柔軟な印象があり、とても共感できるため」などの声が寄せられた。
一方で、「あまり影響がない」「全く影響がない」と回答した理由については、「まだあまり理解できていないため」「その他の条件の方が自分自身にとって重要であるため」「体裁だけ、形だけの取り組みが多いため」などの意見が寄せられた。
「あまり・全く影響がない」と回答した理由は、「企業のSDGsへの取り組みは、実際の業務や就労条件に関連性がない」と考えている人が多いことが分かった。
新卒就活と比較した際、1度社会人として就業した経験や、学校を卒業しフリーターや既卒という立場になった焦燥感からか、より現実的な企業選びをしている様子が伺える。
第2新卒・既卒としての就活におけるSDGsとは、抽象的で自分との距離が遠いテーマだと感じているのかもしれない。
SDGsの17の目標で、選考企業の志望度に特に影響を与える項目について尋ねたところ、1位「8:働きがいも経済成長も」16.6%、2位「3:すべての人に健康と福祉を」11.9%、3位「特にない」11.4%、4位「5:ジェンダー平等を実現しよう」10.6%、5位「4:質の高い教育をみんなに」9.4%となった。
「あなたが考える“持続可能な働き方”とは何か」を聞いたところ、「ワークライフバランスがとれた働き方」「人それぞれ自分の守りたいもの(プライベートなのか、給料なのか、など)を守りながら働き続けられること」「心と体が健康で働き続ける人が多い事」などの意見が寄せられた。
また、現在の就活の状況を尋ねたところ、「かなり順調」との回答は既卒0%、在職者/第2新卒0%、離職者/第2新卒0.2%で、「どちらかと言えば順調」が既卒2.2%、在職者/第2新卒2.9%、離職者/第2新卒3.8%。
「どちらかと言えば苦労している」は既卒18.9%、在職者/第2新卒22.4%、離職者/第2新卒31.4%で、「かなり苦労している」が既卒34.6%、在職者/第2新卒10.8%、離職者/第2新卒27.8%だった。
また、現在転職を考えている理由について尋ねたところ、1位「将来の目指す方向に近づくため」21.3%、2位「スキルが身につかない環境のため」18.1%、3位「年収が低いため(将来的にも上がりづらいため)」11.5%、4位「入社前に聞いていた条件と違っているため」9.2%、5位「現職の残業時間が長すぎるため」6.7%、6位「人間関係がよくないため」5.8%、などの声が寄せられた。
第2新卒として転職活動中の20代男女に、現在の1カ月あたりの残業時間を聞いたところ、「20時間以下」30.9%との回答が最も多かった。
この調査は、既卒・第2新卒として就活中の20代男女を対象に、6月23日~10月8日にかけて、「キャリア面談」の予約時にアンケートを取って実施。有効回答数は1803人(既卒者592人、第2新卒者1211人)。
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