2022年1月13日
2022年度入試の受験生、コロナの影響で約半数がオンライン授業を経験し約1/4が「学習時間が減少」=スタディコーチ調べ=
Builds(ビルズ)は12日、同社のオンライン個別指導「スタディコーチ」が、2022年度入試の受験生324人を対象に実施した、「受験勉強に関するアンケート調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、新型コロナの影響で受験生が学校で受けた変化として、78.4%が「学校行事の中止」、18.8%が「学校行事のオンライン化」と回答。ほとんどの受験生が、学校行事の中止、オンライン化を経験していたことが分かった。
また、授業に関しても50.0%の生徒が「オンライン授業」、32.1%が「プリントなどでの学習」、59.9%が「時差登校」をあげており、普段の学校生活も通常通りには進んでいなかったことが判明した。
新型コロナが受験勉強に及ぼした影響を聞いたところ、「とても悪い影響を受けた」「悪い影響を受けた」と答えた生徒は39.2%で、「とても良い影響を受けた」「良い影響を受けた」は18.8%だった。
悪い影響の具体的な内容を聞いたところ、59.8%が「モチベーションの低下に起因する学習時間の低下」、53.5%が「友人との交流の減少によるストレスの増加」を挙げた。特に全体の約4分の1(約23%)が、新型コロナの影響で「勉強時間が減った」と回答した。
一方、「オンライン授業などによる学習効率の低下」を挙げた生徒は他の影響よりも少なく、主にモチベーションやストレスなどの精神面での影響が多かった。
また、「塾の対策授業が中止になった」「学級閉鎖で授業が遅れた」という声もあり、実際にカリキュラムに遅れが出た生徒もいたことがうかがえる。
一方、新型コロナから「とても良い影響」「良い影響」を受けた受験生に具体的な内容を聞いたところ、39.3%が「友人関係などに気を遣う必要がなくなり精神的なストレスが減った」、32.8%が「自分のスケジュールで学習できるようになって学習効率が上がった」と回答した。
行事の中止や授業形態の変化が、学校や塾に頼らずに学習している層に対しては新型コロが良い方向に働いたと言える。
また、「授業の大切さを感じ、授業再開後の授業に対する取り組みが変わった」や「今後の不安に抗うために勉学に励んだ結果、成績が上がった」といったような、コロナの影響で気が引き締まり、学習に熱が入ったという声もあった。
受験生が学習で最も力を入れたものを聞いたところ、80.9%が「自習」と回答。また、55.6%が「自宅での自習」を挙げており、自習の場所として自宅が多く用いられていた。
「カフェの座席が減ったり図書館が時間入れ替え制になり長時間学習出来る場所が無くなった」というコメントもあり、自宅以外での学習が難しくなって、自宅での自習を中心としていた生徒が増加したようだ。
今年度の受験勉強時に受験生が行った工夫を尋ねたところ、33.3%の生徒が「学習のために学習時間記録アプリを利用した」、31.2%が「学習計画を作成した」と回答。自宅での自習が増加する中で、効率的に学習する工夫をしていたことが分かった。
また、22.5%が「オンラインで友人などと繋がりながら学習」、17.9%が「SNSで他の受験生と交流」をしており、友人との直接の交流が減る中でも新たな形での学習のモチベーション維持が広がっていることも分かった。
昨年度から開始され、センター試験と大きく傾向が変わった共通テストに関しては、75.2%の生徒が「不安がある」と回答。内訳としては、「傾向が分からないため不安」な生徒が49.6%、「対策のための問題が少なく不安」な生徒が25.6%だった。
この調査は、2022年度に大学入試を受験する全国の高校3年生330人を対象に、2021年12月28日〜31日にかけて、インターネットで実施した。
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