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2022年3月29日
LABOT、「学費の出世払い」を教育機関に導入支援する「ISAプロバイダー事業」を発表
国内初のISA(Income Share Agreement=所得分配契約)を支払いモデルとして採用したプログラミングスクール「CODEGYM」などを運営するLABOTは25日、ISAのプラットフォーム構想を発表し、今後のコーポレート・ファイナンスを経て、中長期的な経営構想として金融分野への参入、アジア市場への展開を行うと発表した。
同社は自社スクールでの過去2年間の卒業生の輩出実績やオペレーションのノウハウをもとに、同プラットフォームでは、自社スクールに限定せず国内外のさまざまな教育機関がISAを選択可能とする。2022年度中に実証実験を行うにあたり、ISA参画に関心のある教育機関との連携を模索する。
「出世払い」とも表現されるISA(Income Share Agreement)とは、教材や学習機材など一部の実費を除き、在学中の学費や入学金等の初期費用負担は一切ない代わりに、卒業後に就職した企業の年収に応じて支払金額を決定するモデルであり、所得による教育格差を是正する方法として米国を中心に、世界各地の教育機関やブートキャンプで採用されている。
入学金や学費の前払いが一切ない代わりに、卒業後に希望する職種への就労が実現した後、一定期間(CODEGYMの場合は30ヶ月間)、月額給与の一定割合(CODEGYMの場合は10%)を支払う義務が発生する。学習を始めた初期に挫折してしまったり、転職に成功しない場合には学費の支払い義務が発生しないほか、たとえ就職できた場合でも、ISA規定に定める年収ラインを下回る期間や、病気や怪我、介護、育児等の何らかの事情で給与を得られない期間がある場合、ISAにおける支払いは猶予され、金利は発生しない。同モデルは「出世払い」とも呼ばれ、米国のISAプロバイダーやブートキャンプ(教育機関)各社が注目している。
ISAを採用した教育機関の2年間の運営ノウハウをもとに、プロバイダー事業を新規創業へ2019年に創業した同社では、「人の可能性に投資する」というビジョンを掲げ、長期的な経営構想における第一弾として、ISAを採用したエンジニア養成スクール「CODEGYM」を運営している。また、就職活動を控えた学生の新卒エンジニア就職を支援する「CODEGYM Academy」では、2021年度の春/秋入校あわせて1千名以上のエントリー、638名の入校があった。
同プラットフォームでは、日本・海外(アジア)の教育機関に対し、ISAの運営ノウハウをSaaSとして提供するとともに、将来的にはISAの教育ファンドを通じた資金繰りを支援する金融の機能を目指す。テクノロジー領域にかぎらず様々な分野の教育機関でもISAが選択できることで、地球上の誰もが、平等な教育機会を得られる社会の実現を目指す。
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