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2023年1月23日

幼児を持つ母親の意識、「子どものためにがまん」から「自分の生き方も重視」に変化=ベネッセ調べ=

ベネッセコーポレーションは20日、社内シンクタンク「ベネッセ教育総合研究所」が、首都圏に住む0歳6カ月~6歳(就学前)の乳幼児を持つ保護者4030人(9割以上が母親)を対象に実施した、「第6回幼児の生活アンケート調査」の結果をまとめ発表した。


それによると、2015年(前回・第5回調査)~今回調査の2022年にかけて、母親の子育てに対する肯定的な感情は減り、否定的な感情が増えていることが分かった。肯定的感情の比率はどの項目も高いものの、いずれの項目も前回から5ポイント以上も下がっている。


否定的感情のなかでも特に、「子どものことでどうしたらよいか分からなくなること」は13ポイント増、「子どもを育てるためにがまんばかりしていると思うこと」は約20ポイント増と、前回に比べて大幅に増加。

なかでも、働いている母親の育児負担感(「子どもを育てるためにがまんばかりしている」「わずらわしくてイライラしてしまう」)や、育児不安感(「子どものことでどうしたらよいか分からない」)の上昇が顕著で、従来高かった専業主婦との間の差が縮まり、5ポイント以上の差はみられなかった。

子育て観の項目をみると、「子どもが3歳くらいまでは母親がいつも一緒にいたほうがいい」との回答は徐々に減り、2022年では44.9%と半数を切った。一方、「母親がいつも一緒でなくても、愛情をもって育てればいい」は55.1%で、母親の子育てに対する役割意識が変わり始めていることが分かった。


2005年以降、「子どものためには、自分ががまんするのはしかたない」は増えていたが、2022年は「子育ても大事だが、自分の生き方も大切にしたい」が増加。特に、専業主婦は「自分の生き方も大切にしたい」という意識が高まっており(44.5%→60.2%)、母親の就業形態による差は縮まっている。

また、「しつけや教育の情報を誰から得ているか」の質問に対しては、「身近な人」と回答した親が、2015年に比べて減少した。

なかでも大幅に減少した項目は、「母親の友人・知人」(72.0%→36.0%)、「(母方の)祖父母」(43.1%→26.6%)、「母親のきょうだいや親戚」23.8%→13.0%で、コロナ禍で対面で会う機会が減り、子育てに関する情報が集めにくくなっていると考えられる。

「子育てサークルの仲間」「園の先生」も減少しており、情報交換や相談をする機会が減っていることが分かる。

一方、母親が家を空ける時、子どもの面倒をみてくれる人・機関が「いる(ある)」と回答したのは、7年前に比べて約15 ポイント減少(78.0%→62.3%)。特に、「祖父母や母親のきょうだい、親戚」が減っていた。

また「保育園の一時預かりや幼稚園の預かり保育」の利用も減少。その反面、面倒をみてくれる人・機関が全体的に減少するなか、「父親」と回答した比率は増えており(65.7%→82.0%)、核家族中心に「父親」も子育てをせざるを得なくなっている状況がうかがえる。

1歳6カ月~3歳11カ月の未就園児がいる母親は、「子どものことでどうしたらよいか分からなくなること」に対し、「よくある」と回答した人が保育園児の母親より4.6 ポイント高くなっていた。

「子どもが将来うまく育っていくかどうか心配になること」も同様に、未就園児の母親の方が「よくある」の比率が高く、保育園児の母親とは7.7ポイントの差が生じている。未就園児がいる母親は、より困難を抱えていることが分かる。

子どもの就園状況別に、誰からしつけや教育の情報を得ているかをみると、低年齢の保育園児がいる母親は「園の先生」54.2%が最も多かった。他方、未就園児がいる母親は「あてはまるものはない」が最も多く、保育園児の母親の回答率とは10.7ポイントの差があった。

この調査は、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に住む0歳6カ月~6歳(就学前)の乳幼児をもつ保護者を対象に、2022年3月に、インターネットで実施した。有効回答数は4030人(9割以上が母親)。

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