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2023年10月19日

親の約8割が「家庭でのコミュニケーションを増やし、悩み相談できる環境を作るべき」と回答=イー・ラーニング研究所調べ=

イー・ラーニング研究所は18日、子どもがいる全国の親380人を対象に実施した、「子どもの権利と子どもを取り巻く課題についての調査」の結果をまとめ発表した。


それによると、「世界子どもの日(11月20日)を知っているか」と聞いたところ、「内容まで知っている」と回答した親は、わずか0.5%だった。


また、「現代の日本は子どもが権利を守られながら、人間らしく、幸せに生きられ、健康に成長するための環境が整っていると思うか」と聞いたところ、約8割が「あまり思わない」(225人)、「思わない」(74人)と回答。

この結果から、日本で子どもの権利の認知度は低くとどまっており、子どもが成長する環境が十分に整ってないと感じる親が多いことが伺える。


「日本でも子どもを取り巻く課題はいくつもあるが、特に取り組みを強化してほしい課題は何か」と尋ねたところ、「教育格差」(274人)、「子どもの貧困」(242人)、「いじめ問題」(224人)が多く、それぞれ半数以上の回答が集まった。

さらに、「虐待」(210人)や「SNS利用を通じた犯罪」(201人)、「不登校問題」(185人)もそれぞれ4割程度あり、どの課題に対しても親が深刻に受け止めており、取り組みが必要だと感じていることが分かった。


「子どもが安全で健やかに成長できるように、こども家庭庁が発足したが、子どもを取り巻く課題の解決に通じると期待しているか」と聞いたところ、「はい」(122人)は約3割にとどまる結果となった。こども家庭庁は今年4月1日に発足したばかりで、まだ具体的な成果が出ていない点が要因の1つだと考えられる。


また、「子どもの健やかな成長を叶えるために、特に家庭で意識して実施するべきだと思うことは何か」と尋ねたところ、「子どもが悩み相談を気軽にできるような環境をつくる」(297人)が最も多く、次いで「子どもの意見を尊重し、自主的な行動を促す」(260人)だった。子どもが自分らしさを保ちながら、悩みなどを気軽に話せる居場所としての家庭づくりが大切と考える傾向が伺える。


昨今、子どもたちが「自分自身で生きる力」 として、21世紀型スキルや非認知能力が求められていることを踏まえ、「親として子どもに身に付けてほしい(もしくは、子どもにとって必要な)能力は何だと思うか」と質問したところ、「コミュニケーション能力」(323人)が約9割で最も多かった。


また、「21世紀型スキルや非認知能力について、どんな方法で身に付けてほしいと思うか」と聞いたところ、1位「オンライン教材」(249人)、2位「家庭で取り入れられる教材」(220人)、3位「学校の授業」(210人)の順となった。

周囲との上手な人間関係を築く力が重要視されているとともに、そのスキルを身に付ける方法として、家庭でもできるオンラインなどの教材に注目が集まっていることが分かった。

この調査は、全国の、子どもを持つ親・親族に子どもがいる人を対象に、9月5日~26日にかけて、「紙回答」の形で実施した。有効回答数は380人。

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イー・ラーニング研究所

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