2026年1月21日
子どもの発達科学研究所、短い質問で小中学生の「心の元気」の見える化を実現
子どもの発達科学研究所は19日、世界的に広く用いられている心のウェルビーイング指標「WHO-5」について、日本の小中学生を対象に信頼性と妥当性を検証した研究成果を発表した。
研究は同研究所客員研究員の足立匡基氏らの研究チームによるもので、国際学術誌『Frontiers in Public Health』に掲載されている。
WHO-5は、5項目の短い質問で心の元気さを測定する指標として、成人を中心に国際的に活用されてきた。今回の研究では、学齢期の子どもが回答しやすいよう4段階の回答形式に調整し、日本の小中学生でも一貫して回答できるかを検証した。また、文化差の影響を受けやすいとされる1項目を除いた短縮版「WHO-4」についても併せて検討している。
調査対象は、国内の公立小中学校に在籍する小学4年生から中学3年生相当の児童生徒6983人。分析の結果、WHO-5およびWHO-4はいずれも安定して機能し、性別や学年を超えて比較しやすい指標であることが確認された。学校全体の傾向把握や経年変化のモニタリングにも活用しやすい点が示されたとしている。
さらに、既存の抑うつ症状スクリーニング尺度(PHQ-A)との比較により、支援につなげる目安となる点数も提示した。WHO-5では10点以下、WHO-4では8点以下が一つの目安になり得るとしている。
研究チームは、本尺度は診断を目的とするものではなく、子どもの状態変化に気づくためのスクリーニングであるとした上で、日常的な観察や対話と組み合わせた活用が重要だとしている。
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